東京江戸川の堀口養魚場の風景

東京江戸川の堀口養魚場の風景

日本には金魚の産地として有名な場所いくつかあります。愛知県の弥富、奈良県の大和郡山、熊本県の長洲、東京都の江戸川、埼玉県の加須などです。金魚の故郷とも言えるこれらの場所、そして金魚が生産される現場である養魚場とはいったいどんなところなのでしょう。今回は、金魚の産地、養魚場をご紹介します。

 


日本の金魚の三大産地

熊本県長洲町の村木養魚場の風景

熊本県長洲町の村木養魚場の風景

日本金魚の三大産地というと、以前は奈良県の大和郡山、愛知県の弥富、東京都の江戸川が日本の金魚三大産地として 並び称されていました。しかし、現在、東京江戸川周辺は都市化、宅地化の影響で、埼玉県の加須にある水産試験場周辺に移ってしまっており、最近では、東京都江戸川周辺のかわりに熊本県長洲町を入れて三大産地としている場合があります。

 


金魚の産地の歴史

長洲駅に展示されている金魚みこし

熊本県長洲駅に展示されている金魚みこし

歴史的には、東京都の江戸川は明治末か大正期に入谷、下谷から移ってきたのが金魚養殖のはじまりと言われており、愛知県の弥富は、約130年前、ある大和郡山の金魚商人が、東海道五十三次の熱田の宿を目指す道中、前ヶ須の農家の田を金魚を休ませるために借りたのが始まりと言われています。日本の金魚産地のルーツである奈良県の大和郡山は、1724年に柳澤吉里候が甲斐の国(山梨県)から大和郡山へ入国したときに持ち込んだのが始まりと言われています。また、熊本県の長洲は約300年前に始まり、本格的に金魚が養殖されるようになったのは1870年代になってからということです。

 

全長40cmを超える長洲特産のジャンボシシガシラ

全長40cmを超える長洲特産のジャンボシシガシラ

これらの金魚産地には、それぞれ特徴があり、東京都の江戸川は優良な琉金が作られることで有名で、江戸川産の琉金は「江戸川琉金」と呼ばれブランド化しています。愛知県の弥富は、あらゆる品種の高級金魚を生産しており、弥富産の金魚は高級金魚の「弥富金魚」としてブランド化されています。奈良県の大和郡山は、高級金魚と言うよりも、金魚すくい用の金魚を大量に生産することで有名で、現在は愛知県の弥富にその座を奪われてしまいましたが、長年、金魚生産量日本一を誇っていました。また、金魚すくいの全国大会が毎年行われることでも有名です。熊本県の長洲は、九州における金魚産地として知られていますが、他にはオランダ獅子頭が大型化する品種「ジャンボシシガシラ」が長洲の特産金魚として有名です。

 


養魚場はどんなところ?

奈良県大和郡山のやまと錦魚園の風景

奈良県大和郡山のやまと錦魚園の風景

金魚は、各金魚産地の養魚場の広大な敷地の中にある池で養殖されます。特に優秀な形質を持つ親魚を使って生産がおこなわれ、生まれた金魚の仔は、奇形などの不良魚の選別が繰り返されて、ある程度の大きさに育つと出荷されていきます。以前お話しを伺った養魚場の生産者の方は「良い親魚からは良い仔が採れるが、悪い魚からは良い金魚が出来ない。だから、一番苦労することは良い親魚を病気で死なせないこと」と仰っていました。生産者の方々の様々な苦労を経て育った金魚たちは養魚場から出荷された後、問屋さんへ行き、その後お店へと流通していくのです。養魚場の中には、後継者不足に悩まされているところも多いそうですが、日本の伝統文化の担い手として、是非とも頑張って頂きたいところです。

 

金魚を選別中の堀口養魚場の堀口さん

金魚を選別中の東京江戸川にある堀口養魚場の堀口さん

養魚場は基本的には小売はしていないので、養魚場に行って直接金魚を飼うことはできませんが、優良な金魚を多く生産する有名な養魚場の中にもインターネット通販で直接販売しているところもあるので、興味のある方は利用してみることをお勧めします。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。