色々選べるようになりました!
さて、毎年この時期に好例となった「紳士靴ハンドソーン パターンオーダー受注会」ですが、この秋はアッパーの素材のみならず小技、すなわち細かい仕様変更が色々可能になった点に注目です。「ここがこの意匠だったら……」「こんなことができたら……」的なリクエストを受け付けてくれる体制が整い始めたと言うことは、問い合わせやリピーターが確実に増えている証拠。何度も申しますが、履き心地の良さや仕上げの丁寧さはこの価格では申し訳ない位に高度なものですので、関心が高まるのは当然と言えば当然です。それに応える形で、まずアッパーではボックスカーフの代名詞だったドイツのカール・フロイデンベルク(Carl Freudenberg)社のボックスカーフを、しかも最も人気のあった黒で某所から再び発掘。社会的に非常に困難な状況の中で開催された2011年の春の受注会でも、用意できた5足分があっという間に完売した絶大な人気を誇るあの革です。
発色の良さやキメの細かさなど、確かに靴好きならばも一足は持っていたい質感であることは間違いありません。原稿を執筆している段階で3足のみ受注可能な状態ですが、今回もオーダーの集中が予想されますので、気になる方はお早めにお問合せ願います。
そして仕様の面では、まずフルブローグ、セミブローグ、ダイヤモンドキャップクオーターブローグの3種類で、いわゆる「コンビシューズ」仕様が今回から選択可能になりました。同色でスムースレザーとスエードの組み合わせとか、同素材で色の濃淡を付けて愉しむとか、注文主の好みがより実現し易くなった歓迎すべきオプションでしょう。次の春夏に履くことを意識すると、同じく今回から選択可能になったベージュのキャンバス地を用いても面白いものができそう! また、実用的なところでは、ハーフラバーソール仕様の選択も今回から可能になりました。滑り易い所に行くことが多い方や、軽さと滑り難さの両立させたい方にとっては朗報だと思います。
更にはつま先のメダリオンも、これまで上の写真のAのみだったものにBとCが加わり、3種類から選択できるようになりました。特にCは、一部の靴好きに非常に人気のある通称「ラムズホーン(Lamb’s Horn)」で、このパターンオーダーで用いられる足囲EEの細身のセミスクエアトウの木型とは、相性抜群です。プレスと金型刃でガチャーンと一気に開けるのではなく、ポンチで一つ一つ手作業で開けて行くプロセスは、誂え靴と全く同じ。メダリオンの形状次第で靴の印象は大きく変化しますので、リピーターの方なら以前作ったものと全く同じ靴を、ここだけ変えて再度オーダーしてみるのも手かもしれません。
【銀座ヨシノヤ 紳士靴ハンドソーン パターンオーダー受注会】
会期:2012年9月14日(金)~10月14日(日)
場所:銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店
スタイル:11種類(このページをご参照願います)
足長:23.5~27.0で0.5ピッチ。
足囲:EE(セミスクエアトウ)、EEE(アーモンドトウ)。いずれも表記に比べ細身です。
価格:12万6000円(一部のモデルは13万6500円)
オプション価格:
フルハンド十分仕立て……+13万6500円
アッパーにプレミアムレザー使用……+2万1000円(カール・フロイデンベルク社のものなど)
アッパーにコードヴァン使用……+3万1500円(素材特性上製造できないモデルが一部あります)
ヒールのトップリフトをクオーターラバーかオールレザー仕様に……+3150円
アウトソールをハーフラバー仕様に……+5250円
コンビ仕様……高い方のアッパーを基準に+1万500円
メダリオン……追加+5250円、変更+3150円、削除は無料
納期:九分仕立て……約2か月、フルハンド十分仕立て……約3か月
ということで、銀座ヨシノヤの今季の紳士靴は、パターンオーダーのみならず、ここに取り上げられなかった既製品も非常に充実しています。全部が採り上げられなくって、本当に残念無念……。その実力を確かめに是非一度、銀座四丁目店に足を運ばれてみて下さい!
【問い合わせ先】
■銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店
TEL:03-3562-3871
営:11時~19時
休:無休
住:東京都中央区銀座4-5-4
地図: Yahoo!地図情報
HP:銀座ヨシノヤ
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