コーチング/信頼関係作り

親切のつもりが・・・アドバイスに潜む落とし穴!(2ページ目)

後輩や部下から助言を求められたとき、何かを教えるとき、あなたがしているアドバイス、それって本当にいい方法? アドバイスに潜む落とし穴について考えます。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド

どのように相手に合う方法を見つけるのか

コーチング,部下育成,マネジメント

相手のスタイルを意識する

「学習スタイル(どの感覚を通して物事を認識する傾向があるか ※詳細は巻末の関連記事を参照のこと)」などの診断テストを使うのも1つの方法ですが、今回は普段のコミュニケーションですぐに試せる方法を検討してみましょう。まずはそのための大切な準備です。

1自分のスタイルを知る

相手について知ることと同じくらい大切なのが自分について知ることです。例えば、海外赴任する社員に対して、赴任先についてより先にまず日本の文化や仕事のやり方の特徴を再認識させることに力を入れる企業があると聞いたことがあります。そのほうが、結果として、赴任先の文化などへの興味や理解が深まり、うまくいくというのです。
私たちは無意識のうちに自分のスタイルに基づいた言葉づかい、話し方、行動をしています。そして、他の人も同じだと思っている傾向があります。まずは自分の傾向や癖を知ることで、それを一旦脇に置くことができ、相手に対する理解や個別対応がしやすくなります。 ※個別対応についての具体的な方法についてはぜひ巻末の関連記事を参照してください。

2普段から相手の言動を観察する

関わる人すべてに学習スタイル診断を受けてもらう訳にはいきません。そこで重要となるのが「観察」です。例えば、新しい仕事内容に取り組むとき、新しい役割や職務を期待されたとき、新しいデータベースシステムを職場で導入した際、それぞれまずはどんな反応をするでしょう? どんな風に取り組むでしょうか? 何が障害になっているでしょう? 

アンテナを立てて観察していると、
・「目的」が理解できると行動が促進される
・モデルを見つけてまねることでうまくいく
・とにかくトライアンドエラーを繰り返す
・誰かと話し合うことで理解が深まる
など、それぞれがどのような特徴を持っているのかが見えてきます。

こうした観察を行っていると、それぞれの個性について理解が深まると同時に、「人はそれぞれちがう」という実感を高めることもでき、コミュニケーションのスピードアップやストレス軽減、信頼関係の構築にも役立ちます。

あまりにシンプルだと思いますか? それともなかなか大変だと思いますか?

最後に、これらの取り組みを具体的に実行できて、お互いのエネルギーアップもはかれる、とっておきの方法をご紹介しましょう。

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