和菓子/まんじゅう・餅菓子

南青山 まめ 手漉しの餡が光る「苺大福」(2ページ目)

「餡の味」は、和菓子店の数だけありそうなものですが、自家製の餡、中でも設備や手間暇の要るこし餡まで作っているお店は、それほど多くはありません。そんな中で「南青山 まめ」がこだわるのは、自家製というだけではなく、手で漉して作るこし餡です。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

苺大福 デラックス(11月末頃~4月中旬頃まで) 

2月中旬の和菓子

2月中旬の和菓子

「南青山 まめ」のお菓子は、ご主人の助けを借りながら、主に大八木さんが1人で作っているため、種類や数を絞っているとのこと。店頭には「豆大福」、「わらび餅」、「黒米おはぎ」、「豆乳ぷりん」の定番のほか、季節の和菓子数種類が並びます。
苺大福デラックス

苺大福デラックス(1個330円)餡作りには、十勝産の大粒の小豆を使う

今の時期、一番人気は「苺大福 デラックス」。2Lサイズの福岡産「あまおう」をこし餡と、薄く伸ばした求肥で包んだ大福です。「毎朝築地まで足を運ぶ熱意が通じたのか、本当に良い苺が手に入るようになりまして」と大八木さん。老舗フルーツパーラーからも信頼される築地市場の青果の卸店で仕入れる「あまおう」は、甘みだけではなく、新鮮なものならではの酸味も持ち合わせています。小豆の風味は残しつつも、アクは丁寧に抜いた「まめ」のこし餡。苺の爽やかさと喧嘩することなく、しっくりと馴染みます。

わらび餅、豆大福、黒米おはぎ

わらび餅

「わらび餅」(1個260円)購入後、時間を置かずに食べたい

定番のお菓子「わらび餅」。こし餡を黒糖の香るわらび餅で包み、きな粉をまぶしたものです。プルプルとした食感の餅は、のど越しがするりと涼やか。わらび餅独特の、鄙びた香りに癒されます。

お店では、和菓子に合うオリジナルの珈琲豆を扱っていますが、その珈琲とも相性抜群。珈琲豆と餡ときな粉、それぞれの異なる香ばしさが互いを引き立て合うようです。
黒米おはぎ

「黒米おはぎ」(1個250円)元々お彼岸限定だったが、人気が高く定番商品になった

さて、こし餡の美味しさばかりご紹介してきましたが、「豆大福」や「黒米おはぎ」などに使われる粒餡の味わいも見逃せません。こし餡と同様に、十勝産の大粒の小豆を使った粒餡は、小豆の生き生きとした香りと食感が魅力です。
豆大福

「豆大福」(1個260円)粒餡入り

特選餅粉で作る伸びやかな餅生地に歯応えを残した赤えんどう豆がたっぷり入る「豆大福」。口に入れると小豆の香りがふわりと立ち、餡の存在をしっかりと感じます。

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