徳島から来た、すだち牛
まず、肉は塊のまま片面を焼き、続いてもう片面をフライパンの余熱だけでじっくりと火を通し、そのプロセスを時間と手間をかけて繰り返すことにより、表面はカリっと、中はしっとりとして美しく、柔らかな食感を実現されているのです。
口に入れた時に感じる肉の香ばしさ、噛みしめた時に伝わる表面のカリっとした焼き込み具合、、そしてさらに噛みしめていく度に拡がる旨味と官能的なまでの柔らかさ。
イチボ肉の赤身の凝縮感の中から僅かに迸るサシの肉汁を、ミョウガのピクルスと生ラディッシュによる円やかな酸味のソースが、互いを受け止め合うかのように中和していく構成も見事。フィレンツェの豪快ビステッカとはまた違う、和牛の魅力を活かしきった超繊細ビステッカとも言うべき、珠玉の一皿でした。
また、添えられた木津川(当尾)産の「2時間かけて火入れした里芋」と「カリフラワー(とそのソース)」もビステッカにも負けないほどの存在感で、木津川の食材のテロワールの素晴らしさを魅せつけてくれましたね。
・ビアンコマンジャーレ
ビアンコマンジャーレ
この2種類の素材をかき混ぜることで、ビアンコマンジャーレのミルキーなテイストと滑らかさ、柿の程よい甘味、エスプレッソ・ビスケットのビターテイストとカリカリ食感が三位一体となり、描き出すハーモニーが何ともユニーク。甘さ控えめなのも嬉しいポイントです。そして最後にcafeが来て、フィナーレ。
木津川のテロワールを世界に
木津にあるパネッテリアプルチーノのライ麦パンを使われています。
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・店名: ristorante NAKAMOTO
・所在地:京都府木津川市木津南垣外122-1
・アクセス:JR「木津駅」徒歩約4分
・地図:Yahoo!地図
・TEL:0774-26-5504
・営業時間:11:30~13:30(LO)、18:00~20:30(LO)
・定休日:水曜日