京都グルメ/京都のイタリアン

リストランテ ナカモト (京都・木津)

2011年11月1日、木津にリストランテ ナカモトがオープン! 様々な国で修行されてきた仲本シェフが作り上げられる料理は、木津のテロワールを活かした地元に根付いた次世代イタリアン。今回は初冬のコースから御紹介していきます。

執筆者:麻生 玲央

木津のイタリアン「リストランテ ナカモト」

ristorante NAKAMOTO

2011年11月1日、木津にristorante NAKAMOTOがオープン

皆さんは木津川市というところがどこにあるか、ご存知でしょうか。木津川市は2007年に木津町、加茂町、山城町が合併してできた人口約7万人の市。市の中心を淀川の3大支流の一つである木津川がゆったりと流れています。京都府の市としては最南端に位置し、すぐ南に接するのはもう奈良市。古くは平城京、平安京への要衝として栄え、現在でもJRの奈良線、学研都市線、関西本線が合流するのが木津駅なんですね。

そんな木津川市のJR木津駅から程近い市役所のまん前に、2011年11月1日、超新星とも言うべきイタリアン・リストランテが産声を上げました。その名は「リストランテ ナカモト(ristorante NAKAMOTO)」。実はこの場所、以前は「仲本食堂」という中華をベースにした食堂だったのです。そう、仲本食堂のひとり息子である仲本 章宏さんが21歳で木津を出て10年間の海外+国内修行で実力を付けられた後、故郷のこの地に戻られて奥様と一緒にリストランテを立ち上げられたという訳です。
オープンキッチン

店内はオープンキッチン。銀色に輝くスタイリッシュな厨房です

10年間に渡るシェフの武者修行の経歴は、かの辻調を卒業して奈良県香芝のリストランテで2年間基礎を身に付けた後、イタリアに行くなら若いうちにと単身トスカーナのシエナに語学留学されたことに始まります。シエナでは「バゴガ」という地方料理のリストランテに職を得て1年半働かれましたが、もっとレベルの高い店で働きたいとの想いから手紙を書き続けられた結果、何とフィレンツェの三ツ星「エノテカ・ピンキオーリ」に採用が決定。まもなくピンキオーリの店舗全面改装が決まったため、一時ミラノ近郊のピアチェンツァに北イタリア料理の研修に出向き、4ヶ月後に新規リニューアルオープンしたエノテカ・ピンキオーリのパスタ部門の一人として復帰されたのです。 因みにその時のパスタ部門長が現在、京都で唯一のミシュラン星付きイタリアン「ルンガモ」のシェフ村田卓さん。何とこの2人でパスタ部門を支えていた2004年にエノテカ・ピンキオーリはミシュランで二ツ星から三ツ星に返り咲くという快挙を成し遂げたとのことです!

ピンキオーリでの修行も通算4年になったころ、ピンキオーリのシェフの親友がニュー・ヨークでレストランをオープンするに際し戦力として招聘され、その1年後にピンキオーリでの先輩が東京南青山でリストランテをオープンするため、副料理長を勤めるよう請われて帰国されました。フィレンツェ、NY、東京と3つの食の都での経験が今回の独立のための盤石の基礎となった訳ですね。
店内

リストランテ ナカモトの店内

さて、少し前置きが長くなってしまいましたが、京都からJR「みやこ路快速」に乗ること37分でユニークな流線型の駅舎の木津駅に到着。目指す「リストランテ ナカモト」はそこから西方に向かってわずか徒歩約4分。道を挟んで市役所の東側に建つ、窓のないユニークな外観の建物が目を惹きます。
個室

6名までの個室もあります

ほの暗いアプローチを通って、天井まで届く重厚なドアを開けると、すぐ奥にまったドアがあって、木津の外界から隔絶した世界へといざないます。オープンキッチンの店内は天井高の高い、至るところに遊び心が溢れたスタイリッシュ・モダンな空間。ご近所の方は「木津じゃないみたい」とおっしゃるそう。

店内は日の光がたっぷり降り注ぐメインダイニングにはゆったりと8席、ガラスのドアに仲本シェフのエノテカ・ピンキオーリ時代の写真がプリントされた個室が一室。どちらも個性的でセンスの光るインテリアとなっています。
ワインリスト

ワインリストはiPad。これから普及していくシステムだと思います

次のページからは、コース料理を御紹介していきます。
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