やる気がでないのは当たり前のことです
やる気がどうしてもでないときはあるものです
世の中で一般的に成功しているといわれている人々のほとんどは、自らのビジョン・目標を達成するために、その実現に向けて、自分を律することができています。
彼らは他の人々よりも、高い水準で長期間モチベーションをコントロールすることに長けています。しかし彼らもまた人間です。どんなに優秀な人間でも必ずやる気が出ない時、疲れて何もしたくない時期があります。目標達成までの道のりをマラソンの42.195キロメートルに例えると、最初から最後まで全力疾走でゴールできる選手などいません。
アテネ五輪、北京五輪と2大会連続で金メダルを取った水泳選手の北島康介選手でさえ、アテネで念願の金メダリストになった後、急にモチベーションが低くなって、その後の日本国内の大会で日本人選手相手に負けてしまったことがありました。
金メダリストにまで上り詰めた人でも「モチベーション」を失ってしまえば簡単に負けてしまうことがあります。それほどやる気というものは人間にとって大切なものといえます。
逆に言えば、モチベーションをいかにコントロールするのか? やる気を高い水準でいかに長期間持続させるか?という課題をクリアすれば、一流になるための切符を手に入れたと言っても過言ではありません。自分の目標の達成は、ほぼ手中に収めたといってもいいでしょう。
モチベーションを上手く管理できれば、日常生活の中で、自分の目標の達成に向けて常に行動し続けることができるからです。しかし、やる気を高いレベルで長く保ち続けるのは想像以上に難しいことです。
なぜなら、そもそも人間は、やる気が出にくい動物だからです。人間の脳の仕組みは、やる気が出にくいようにできているのです。人間の脳には「側坐核」というやる気をつかさどる神経細胞があるのですが、やっかいなことに、それはなかなか活動してくれません。側坐核が活動するためには、ある一定以上の大きさの刺激が必要です。
つまり、何かを始める前にやる気がおきないのが当たり前なのです。自分のやる気が出ないからといって、無闇に焦る必要はありません。モチベーションを維持できるために、メカニズムを知ることが必要なのです。
次のページでは、モチベーションを維持する方法について考えていきます。