マンション購入術/マンション情報収集術

不動産の儲けの仕組みを知る4.販売の舞台裏(前編)

シリーズ不動産会社の儲けの仕組みを知る」4回目は、「販売の舞台裏(前編)」をお届けします。販売のスケジュールにそって、3回に渡りお届けする「販売の舞台裏」。前編では、予告広告と優先案内会の舞台裏をお話します。予告広告って、いつ頃から始まるのでしょか。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

マンション販売の流れを知る 

前回の記事「3.お金の流れ」で、マンションは完成前に販売される青田売りが主流だとご説明しましたが、実際のところ、販売が開始されるのはいつごろからでしょうか?マンションの販売時期を知るのに、一番身近な方法は広告です。そこで、販売の流れを駅などに置いてあるフリーペーパーのマンション広告をもとにご説明しましょう。一般的な販売の流れは、下記のようになります。

〈マンション販売の流れ〉
予告広告(建物完成から約1年から1年3ヶ月前程度から始まります)

優先案内会

本広告

一般モデルルーム公開
↓登録期間
「先着順申込受付」または「登録抽選」

契約

売れ残り

値下げ、景品広告

申込・契約

完売 

「予告広告」は、販売開始の予告編

マンションの広告に「予告広告」という表示があるのをご存知でしたか?一般的に、予告広告は、マンションの建築確認が下りた後、建物完成から約1年から1年3ヶ月前程度から始まり、販売は「予告広告」を打つところから始まります。ただし、予告広告の段階では販売価格や販売戸数が決定していないため、マンション購入の予約や申し込みを受け付けてはいけないことになっています。だとしたら、何で広告するの?という疑問の声が聞こえてきそうです。

これは、最近のマンション市場の変化が激しく、売り手が早くから販売価格を決めることが出来ない状況にあるためです。販売開始直前に価格を決め、正式な販売広告を打つと、売買の申し込の締め切りまでの期間が非常に短く、思うように契約数が確保できないために考えられた苦肉の策です。

価格や販売戸数が未定のマンションの予告広告は、消費者にとっては有効な情報とはいえませんが、売り手側にとっては、こんなマンションが近々販売される予定なのでどうぞ候補物件の1つに入れてください、というメッセージなのです。

次のページでは、優先案内会の舞台裏をみていきましょう。

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