京都グルメ/京都のイタリアン

オステリア・バスティーユ&カフェ・バスティーユ

今や京都のフレンチシーンを語る上で欠かせない存在となった「オステリア・バスティーユ&カフェ・バスティーユ」。今回はオステリア&カフェ、それぞれの店の料理を中心に御紹介していきます。特に冬限定の「聖護院蕪のスープ」は必食です!

執筆者:麻生 玲央

フレンチ&イタリアン「オステリア バスティーユ」

オステリア・バスティーユ

オステリア・バスティーユの外観

「特別な日じゃないけれど、今日は美味しいイタリア料理かフランス料理を食べたい気分だな」と京都の街中でふと思った時、イタリアンかフレンチかで迷う必要はありません。「オステリア・バスティーユ」に足を運べば、欲張りさんも大満足。店名のとおり(オステリアはイタリア語で「食堂」の意味、バスティーユはご存じパリ12区の歴史的地区)、ボリューミーで勢いのある仏・伊のいいとこ取り料理を存分に楽しめる筈です。
 
オステリア・バスティーユの扉

オステリア・バスティーユの入口扉

四条烏丸交差点から烏丸通を2筋上がると蛸薬師通、そこを右折してしばらく行くと、「ここだけはパリ」といった趣のステンドグラスの入った重厚なアンティークドアを据えた店構えに、誰もが目を留めることでしょう。ここが「オステリア・バスティーユ」。
 
店内装

パリのビストロそのもの

シェフは1975年生まれ、今年35歳になる山本 知(さとる)さん。山本シェフは京都でビストロの先駆けとなった「エルゴ・ビバームス」や「パリの食堂」で修行された後、24歳にしてニースへ短期語学留学。その際、南仏のみならずイタリア各地の郷土料理を食べ歩き、26歳でカンヌのレストラン「コム・シェ・ソワ」とパリにある3軒のビストロで計1年余り修行、27歳で3度目の留学先スイスに旅立ち、イタリア国境に近い「オステリア・ラフランキ」で半年間、パスタをやイタリア料理に自信をつけられた後、28歳で帰国。 留学の熱気が冷めやらぬその年の暮2003年12月に「オステリア・バスティーユ」のスピード開店に漕ぎ付けられました。人当たりのよい静かな物腰とは裏腹に、思ったことをすぐ実行に移すエネルギッシュこの上ない方なのです。

開店当初はマダムの恵美さんと二人だけで切り盛りされるたった14席の小さいお店でしたが、「本場の味をたっぷりと」というポリシーで着実に評判を高められ、その5年後には22席に増床、翌2009年には2号店「カフェ・バスティーユ」を徒歩約5分のところに併設オープンされたのです。
 
オステリア・バスティーユ

オステリア・バスティーユの内装

まずは1号店の「オステリア・バスティーユ」ですが、扉を開けると、節目の沢山あるオイルステインの木の床、黒く塗られた板の腰壁、天井の両脇には真ん丸のペンダントライトが「これぞパリのビストロ」と云わんばかりに奥までズラリと並んでいます。アンティークな雰囲気の鋲留めした椅子からも「パリそのものにしたかった」とおっしゃるシェフのこだわりが伝わってきます。

次ページでは、コース料理をご紹介します
 
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