一年で最も寒さと乾燥が厳しい季節。感染症予防を中心とした健康管理が大切
冬に多い病気・事故をまとめました。冬を元気に過ごすための健康管理のポイントを月別にご紹介します。
12月に多い病気・事故・健康管理のポイント
■インフルエンザインフルエンザの流行が始まる月。インフルエンザは毎年、年末にかけて感染者の報告が増加し、年末になると一度減ります。その年に流行する型がわかり、報道されるのも12月です。インフルエンザから細菌性肺炎を併発して亡くなる方も増えます。早めの予防を心がけましょう。
インフルエンザの基礎知識⇒インフルエンザ
医学的に有効な予防法⇒感染症の予防法
■忘年会シーズンの飲酒事故
クリスマスや忘年会など、集団で飲食する機会が増え、急性アルコール中毒も含めて飲酒関連の救急搬送が多い時期。正しい対処法と、してはいけない対処法を知っておきましょう。
アルコールの害は体内だけではなく、酩酊状態での転倒が思わぬ外傷につながることもあります。特に頭部打撲は急性硬膜下血腫などで、致命的な事故になることも。顔面打撲で、歯を折ってしまうケースも少なくありません。
宴会の回数が多く暴飲暴食が続くと、酩酊状態にならなくても急性膵炎を発症するリスクも高まります。その場では問題なくても、糖尿病を含めて後遺症が残ることがあります。
急性アルコール中毒⇒急性アルコール中毒の対処法
その他の飲酒リスク⇒飲酒が招く病
1月に多い病気・事故・健康管理のポイント
■餅の窒息事故日本の風習に関係しているのですが松の内に報道されるのが餅による窒息です。調理方法の工夫、餅を小さくしたり、米粉を使った代替餅を使ったりするとある程度予防可能です。
その他の注意が必要な食品⇒喉に詰めやすい食品と注意点
特に高齢者は飲み込みやすいものを⇒介護食・食事療法
■積雪による転倒事故
雪が降った翌日、朝の転倒事故による骨折が増え出します。都心のビルの谷間は出勤時間ではまだ路面が凍結しています。特に高齢者は、転倒による骨折が、寝たきりや介護の原因となることも。天気によっては不要な外出は避けるなどして、十分に注意しましょう。
介護の原因となる転倒⇒要介護の原因となるケガ
退職後の生活を変えてしまうことも⇒転倒・骨折はセカンドライフの命を縮める
■暖房器具による低温火傷
暖房器具が普及したので減っていますが、就寝時に寝具と一緒に使い直接皮膚に触れるタイプのカイロやホットカーペットなどによる低温火傷が報告されています。皮膚表面のみがダメージを受ける火傷以上に重症化することも。
低温火傷の症状・治療法⇒カイロ・床暖房で起きる低温火傷
■インフルエンザの急増 (新型インフル・鳥インフルを含む)
お正月休みが終わり、人の移動や学校の授業が始まると、インフルエンザの報告が急増します。通常のインフルエンザに加え、最近では鳥インフルエンザに関する報告が増えるのもこの時期です。
新型インフルエンザの予防法⇒新型インフル予防の強い味方
鳥インフルエンザに関する正しい知識⇒鳥インフルエンザと鶏の安全性
■ノロウイルスの流行
新年会の関連は不明ですが、ノロウイルスの報告も多い月。激しい吐き気や下痢などの症状が中心で、人から人へ感染します。
ノロの症状・対策・予防法の基礎知識⇒ノロウイルス・ロタウイルス
2月に多い病気・事故・健康管理のポイント
■乾燥による皮膚疾患最も寒い月で、空気も乾燥しています。加湿せずに暖房を使うと乾燥がひどくなり、いわゆる乾燥肌の状態になります。乾燥性皮膚炎が増加するのはこの季節です。
部屋の乾燥対策法⇒冬場の乾燥の正しい乗り切り方
乾燥肌ケアの方法⇒敏感肌・乾燥肌に大切なスキンケア方法
■寒さによる突然死
寒さが直接の原因かは意見が分かれますが、心血管系の病気、心筋梗塞発作や脳卒中が原因と推定される救急搬送が多い月です。特に高齢者は水分補給や脱衣所の温度管理に配慮することをおすすめします。
命を守る冬場の入浴のコツ⇒冬場の入浴時は、脳卒中に注意!
若い人にも無視できない突然死⇒心臓突然死の予防・対策法
■まだ油断できないインフルエンザ
インフルエンザ株が変化、A型が減ってB型が増加するとされていました。2009年に新型インフルエンザが登場した時は株の変化が起きていません。
A型、B型など種類ごとの特徴⇒インフルエンザの種類
新型インフルの基礎知識⇒新型インフルエンザの症状・予防法
■花粉症の始まり
スギ花粉は温度と累積の日照時間が飛散に関係します。花粉症情報への注意が必要となります。2月中旬から飛散量は増加します。
花粉飛散の最新情報⇒花粉情報・花粉カレンダー
手ごろな花粉対策法⇒花粉症には不織布マスク