大人にとってはなんてことない普通の食品が、乳幼児や高齢者にとっては窒息しやすいことがあります。今回は、窒息しやすい食品や窒息防止のための注意についてご紹介します。


乳幼児、高齢者で窒息がおきやすい食べ物

パン
水分の少ないパサパサした食べ物も喉につまりやすいものです。
画像提供/Eyes Pics
乳幼児は、臼歯がないため食べ物を細かく噛み砕く能力が未発達であり、また高齢者は嚥下機能が低下したり歯がぬけていると噛みにくいことから、食べ物による窒息がおきやすいのです。気道が3~6 分間閉塞されると死亡することもあるそうです

食べ物による窒息の死亡者数は、厚生労働省人口動態調査の死因において、「食べ物の誤えんによる気道閉塞」に分類され、最近では毎年4 千名を超えています。また平成19年度 厚生労働科学特別研究事業として「食品による窒息の現状把握と原因分析」調査が行われ、消防本部及び救命救急センターを対象として、事故事例機関を平成18年1月1日からの1年間とし、消防本部は全国13ヶ所、救命救急センターは75ヶ所から回収しました。

窒息事故例の主な原因食品
主な原因食品の例 消防調査(432例) 救命救急センター調査(371例)
もち 77例 91例
「ご飯(おにぎり含む)」 61例 28例
パン 47例 43例
11例 11例
だんご 8例 15例
あめ 22例 6例
カップ入りゼリー 8例 3例
(「食品による窒息の現状把握と原因分析」より)
厚生労働省に問い合わせたところ、この調査で使われている「カップ入りゼリー」は「こんにゃく入りゼリー」だけを指しているわけではないということです。   

もちは、昔からよく喉に詰まる食べ物として知られていますが、ごはん、パン、粥にいたる穀類が最も多く、そしてあめやだんご、カップ入りゼリーなどの菓子類がつぎ、その他にも魚介類、果実類、肉類など、本当に幅広い食品が原因となっています。

お粥のように柔らかい ものでも原因になるのですから、成人の健康な人にとっては当たり前に食べられる食品も、乳幼児や高齢者にとっては、食べ方を気をつけないと、命とりになる こともあるのですね。

ベビー用おやつにも注意

「ベビー用おやつの安全対策について」(~東京都商品等安全対策協議会報告書概要~)によりますと、平成19年に東京都消防庁管内で「ベビー用おやつ」と思われる食品により窒息救急搬送された例が4件あり、アンケートではヒヤリとした経験がある人が5人に一人はいるという報告も発表されています。

製造業者は「ベビー用おやつ」は「ベビーフードに該当しないと認識していますが、消費者は「ベビーフード」の一種とと認識して安心し、しかも注意書事項等をよんだことがないという人が3割以上もありました。