薬膳料理のお店とは一見想像がつかない外観
とはいえ、メニューには「バーニャカウダ」に「鶏と白レバーのパテ」……あれ? お店の外観にしろ、料理名にしろ、薬膳らしきものが見当たりありません。「薬膳だとはパッと見、わからないようですが」とオーナー兼料理長の阿部さんにうかがったところ、「薬膳を肩ひじ張らずに楽しんでほしいから。だからあえて書いたりしないんです」とのこと。
イタリア料理店から薬膳レストランを経て
シェフ兼オーナーの阿部さん。奥の黒板メニューは日々変わる
「食べておいしいだけでなく、素材にもこだわるようになりました。次第に食材そのものの効能やパワーに興味を持ち、どうやってそれを引き出すかにたどり着いた」といいます。そうやって薬膳の魅力にはまっていったわけですね……!
トマトとバジルが薫り高い、イタリアン薬膳鍋
契約農家が無農薬や減農薬で育てた野菜が、毎回12種類以上並ぶ
なおトマトベースにはナツメ、クコ、紅花、金針菜(生)、蓮の実、朝鮮人参、菊花が、バジルベースには党参、金針菜(乾)、くるみ、ニンニク、紫菊花などがトッピングされていました。
お野菜もたっぷりで、うかがった日は新ごぼう、かぼちゃ、れんこんなどの旬ものや、シャドークイーン(じゃがいも)、金時草などの地元野菜など、数えたら実に18種類もの野菜が彩りよく盛られていました。
鍋には野菜以外にも、有頭エビとムール貝、肉か魚のチョイス、はと麦団子やニョッキ、そしてシメには雑炊がつきます。美容食材にこだわるだけでなく、おなかにも大満足な火鍋ですね。
冬にとっておきの薬膳や、デザート紹介は次のページで!