お客様とより良い方法を考える
お客様と商品/サービス提供者のお互いが、満足いく関係を作る
クレームが言いがかりや感情処理を目的に行われる場合は例外ですが、大抵の場合は、商品/サービスへのより高い期待値があってこそ。お客様にどのように取り組めばよりよくなるかを質問し、教えてもらうというスタンスをとれば、不満から始まったクレームの場は、双方にとってより高い目標に向かって前進する機会となります。問題をキャンバスの絵に見立て、「これをよりよくするにはどうすればいいだろうか」とお客様と同じ方向に向かって質問し、話してもらうことを意識するといいでしょう。
「お客様のご意見を聞かせていただけますか?」
「よりご納得いただけるには、ほかに何が必要でしょうか?」
「少し教えていただいていいですか?」
など、お客様からよりよくなる方法を引き出すように関わることで、お客様は自分が貢献をしているという実感を抱くことができます。
お客様の期待や提案を承認をする
クレームは、もともときちんとしたサービスがなされていれば起こらないこと。すなわち、本来なら生じない「余分な労力」です。お客様はそれでもその時間と力を使って関わっているのですから、そのことについて承認し、感謝の意を示すことです。「このことを伝えてくださって、感謝します」
「スタッフにも今日教えてくださったことを共有します」
「○○さんから具体的に変えるべき内容について一緒にお話することができて、とても貴重な機会をいただくことができました」
このように承認の言葉を伝えれば、「伝えてよかった」「やってよかった」とお客様は満足します。「謝るだけ」の対応だけでは「言っても言わなくても同じだったのではないか」と無力感に陥ります。コーチングでは、相手がそこにいる、ということを認めることを「承認する」と言います。「たしかにあなたから受け取った」という実感を持たせることは、大きな満足感につながります。
クレームを受けたときのポイント
最後に、クレームを受けたときは、次の7つのポイントを注意するといいでしょう。- 最後まで話を聞く
- 相手に反論しない
- 誠意を持って対応する
- その場しのぎで謝らない
- 事実を確認する
- 最善の方法で早急に対応する
- 承認しお礼を言う
■ 参考
コーチングの進め方