ステップ2 会話に効果的な流れを作る

心構え
会話の流れを使って相手のパフォーマンスを上げる
相手のパフォーマンスを上げる会話には、構造を持つことが大事です。コーチングではこれを「コーチングフロー」といいますが、会話の始まりから終わりまで、基本的な流れがあります。

この会話のフローは、面談や会議などでも活用することができます。また、フローを意識すれば、たった5分でも、効果的な会話を作ることができます。

次に、それぞれのフローについて解説します。

■1.アイスブレークとセットアップ
アイスブレークとは「氷を割る」という意味があります。凍った海を船が氷を割りながら進んでいく様子を比喩し、「道を作る」ことや会話の準備をするを意味しています。「最近どう?」などがこれにあたります。少しでも相手の緊張を解くことと、話をする準備をすることが目的です。

「いま話をしてもいい?」というのは、これから話をする心の準備をさせる言葉です。これがセットアップになります。

会話例としては
  • いまから10分間時間をとってもいいでしょうか
  • 最近元気そうだね
  • いくつか知りたいことがあるんだけど
などがアイスブレークやセットアップとなります。

■2.目標を決める
会話の目的を明確にし、どこに向けるのかを共有することは大事です。「いったいこの話の意図は何か?」「私に何を言わせたいのか」など相手を懐疑的にしてしまったらアウトです。有意義な会話に発展することはないでしょう。

会話例としては
  • これから例のプロジェクトの課題についてはっきりさせたいのだけれど
  • あの仕事の今後の進め方について決めませんか
  • 業績を上げるための案を具体化したいんだ
など、会話の行き先を見せることが大事です。

■3.現状を明確にする
先ほどの目標を明確にしたら、現状を明確にします。目標ばかり話しても現実味のない会話になってしまいます。現状はどうなのかを具体的に聞いたり、話し合うことで、いまやっていることがくっきりと見えてきます。

会話例としては
  • いま目標に対してどれくらい進んでいるか
  • いまできていることと、できていないことは何か
  • うまくいってることは何か
など、繰り返すことで今の立ち位置を明確にすることができます。

■4.ギャップを明確にする
目標と現状をはっきりさせると、おのずとギャップが明確になります。そうなると、「目標を達成するために必要なことは何か」「何が課題なのか」が見えてきます。

会話例としては
  • 何が足りないのか
  • 妨げとなっていることは何か
  • できない部分を埋めるにはどうするか
など、前進させるために何が必要なのかについて聞くことができます。

■5.具体的な行動を決める
ギャップがはっきりすれば、後はそれに取り組むだけです。これまでのステップを踏めば、次の行動のアイディアは出やすくなります。

会話例としては
  • ここまで話してみてやろうと思ったことは何でしょう
  • いまやれることは何だろうか
  • この1週間で何に取り組みますか
など、話した内容から出てきたアイディアや行動を引き出します。

以上の5つのステップを意識すると会話をしやすくなります。特に面談やミーティングなど。最初のうちは、15分から30分の面談という形から始めると話しやすいでしょう。この順番どおりにいかなくても、5つのステップを意識するだけでも、いま自分が何を目的にして相手と話しているのかを意識しやすくなります。話す機会が増え、お互いに共有する情報が増えてきたら、たとえ5分間座って話をするだけでも、効果的な会話に発展するようになります。

ただ漫然と「会話は多い方が重要」と思っていても、実際に行うのは難しいものです。日ごろから相手についての情報を持ち、フローに則って相手を行動させるための会話をする。この2つのステップを踏むことを意識してみてください。


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