聖子とみゆき、ビッグネーム2人を起用したサプライズCM
永遠のアイドル松田聖子と中島みゆきが登場する化粧品CMが話題に!(画像と化粧品CMは関係ございません。画像提供:Amazon.co.jp) |
カフェに座って手帳をチェックする永遠のアイドル松田聖子さん。画面は切り替わって化粧水を肌に染み込ませるシーンへ。そして、続いて現れるのは赤の鮮やかなアスタリフトという化粧品。
さらに、後半はカフェから見える道路でペットの犬に悪戦苦闘する中島みゆきさんも登場し、カフェから外を眺めてほほ笑む聖子さんで締めくくられています……。
有名芸能人を起用した化粧品CMとしてよくある場面かもしれませんが、このCMを初めて見て驚くのは、この化粧品の販売元。
誰でも知っている企業ですが、化粧品を全く連想できない企業が販売しているのです。その企業とは“FUJI FILM”。
FUJI FILMと言えば、日本では知らない人がいないと言っても過言ではない超有名企業ですが、それは『写ルンです』といった使い捨てカメラや『FinePix』といったデジタルカメラとしてのブランド。まさか、そのようなフィルムメーカーが自社で開発した化粧品を販売するなど想像ができません。
ただ、マーケティングではいかに消費者の注意を引くかが初期段階の重要なポイントになりますので、「FUJI FILMの販売する化粧品」というサプライズはある意味成功を収めたプロモーション戦略と言えるかもしれません。
誰をターゲットにしたかは明確には謳っていませんが、私自身がCMに注意を向けることを考えると40代をメインターゲットにした化粧品と推測できます。40代にとって松田聖子さんや中島みゆきさんといった若かりし頃熱狂したビッグネームを起用したプロモーション展開はターゲット顧客層に訴求するインパクトが高くなるというわけです。
話題性はわかりますが、果たしてこのFUJI FILMのアスタリフトは売れているのでしょうか? いかにFUJI FILMといえども、イメージ的にはフィルムメーカーの開発した化粧品は自然の美とは正反対の化学物質を連想させて、売上的には苦戦することが予測されます。
ところが、調査していくと意外な事実が浮き彫りにされてきました……。FUJI FILMがデジタルカメラの登場によりフィルム市場の落ち込みをカバーするために始めた化粧品事業とフィルムの関係とは?
次ページで意外な事実を明らかにします!