糸井氏の口から明らかにされたほぼ日手帳のヒットの秘密とは?
ほぼ日手帳の大ヒットについて語る生みの親の糸井重里氏。 |
ところが、その期待はいい意味で裏切られることになる。現れた糸井氏の口から出てくる言葉は衝撃的なものだった。
まずは、ほぼ日手帳製作のアイデアはプロフェッショナルに任せるのではなく、文房具の素人が自分たちの欲しい製品を作るという当初のスタンスを25万部という驚異的な販売部数にまで成長した現在でも踏襲していること。
ある程度の規模まで成長すれば、プロフェッショナルの手を借りてプロダクトを洗練させようと考えたくなるものであるが、ほぼ日手帳はあくまでも“自分が使いたい手帳を作る”ことを考えて作り続けていると言う。
また、年々急成長を続ける背景には大々的なプロモーションがあるのかと思いきや、プロモーションはほとんど行わず、大半が口コミ。しかも、通常の手帳がデパートや本屋など至る所に流通網を確保しているのに対して、ほぼ日手帳はインターネットの直販とLOFTのみ。
通常の製品を大ヒットに導くマーケティング戦略のセオリーとはかけ離れた独自のマーケティング戦略がそこにあったのだ。
ただ、糸井氏の話を伺うにつけ、自然に製品を大ヒットに導く要因が垣間見えた。
次のページでは糸井氏への取材を通して浮き彫りにされたほぼ日手帳を成功に導いたマーケティング戦略を解説。次ページへどうぞ!