コーチング/人材育成・組織作り

マネジャーが取るべき3つのコミュニケーションとは

今日のマネージャーは、プレイング・マネージャーでありながら、部下の力を引き出すコーチ型マネージャーとしての能力が求められています。部下の力を引き出すコミュニケーションの3つのポイントをご紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド

マネージャーに必要なコミュニケーション力をチェック!

部下の力を引き出すには、コミュニケーションの量から変える  

上手に部下を育成しているマネージャーは、コミュニケーションの量が多いだけでなく内容にも違いがある

今日の変化の多いビジネスシーンにおいて、マネジャーは自ら業績を上げるプレイング・マネジャーでありながら、部下の力を引き出し育成するコーチ型マネージャーとしての能力を発揮することが求められています。では、部下の力を引き出すには具体的に何をすればいいのでしょうか。

部下の才能を引き出すことに長けている人が、日常的にどのように会話をしているか観察してみてください。同時に、部下の成長の芽を摘み取っている人の特徴も見てください。コミュニケーションを交わしているという点では両者とも同じですが、その交わす量や内容に違いがあることに気づくことでしょう。

もともと人材を見抜くセンスや才能を引き出す能力が高い「ネイティブ・コーチ」と言われる人たちの、部下との関わりの根底にあるのはコミュニケーション力です。以下は、ネイティブ・コーチが持つコミュニケーションの特徴をチェックリストにしたものです。あなたと部下とのコミュニケーションを振り返りながら、チェックしてみてください。

1. 部下の意見をよく聞いている
例)必要な時にしか意見を聞くのではなく、日常的に感想や意見などを求めている

2. 部下が話しやすくなるような態度や言動をとっている
例)パソコンの画面に向き合ったままではなく視線を合わせるなどして部下の聞いている

3. 部下には詰問ではなく、安心して答えられるような質問をしている
例)「どうしてそう思うんだ」など相手が緊張するような聞き方ではなく、「君はどう思う?」など、相手を尊重した質問をする

4. 部下に自ら考え、問題解決を促進させるような質問をしている
例)「では、こうやったらどう?」など解決策を見せるのではなく、「それで君はどうしたい?」と相手を考えさせている

5. 部下が受け取りやすいような表現と内容でほめている
例)「さすがにいい営業センスだね!」などひとくくりにするのではなく、「君のフォローはいつも相手に的確に届いているね」など、具体的かつ個別対応にしている

6. 自分のやり方を押し付けるのではなく、部下のやり方や強みを認めている
例)「俺がやっていたころはこうしたよ」など押しつけず、部下の特異性を尊重し、その人のやり方を後押しする

7. 相手によってコミュニケーションのしかたを柔軟に変えている
例)支配的なタイプ、補助的なタイプ、活発なタイプ、分析的なタイプなど相手に合わせてコミュニケーションのとり方を変えている

8. 部下とのコミュニケーションのための時間を毎日とるようにしている 
例)毎朝必ず声をかける、現場に行って1日10分話す、などの仕組みを毎日の行動に取り入れている

チェックがつく項目が3つ以下ならば、すぐにコミュニケーションの改善に取り組むことです。以下は、部下の力を引き出す3つのポイントです。
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