ビジョンについてのイメージを持つ
ビジョンを描くためのビジョンを持つ |
一言にビジョンを描くと言っても、その様子はいくつか種類があります。
- キャンバスに絵を描くような静止画
- 映画のような動いているイメージ
- そのときに実感している体の感覚
- そのときに話している会話の内容
ビジョンについては、いくつも種類があることに気づくでしょう。あるマネジャーはビジョンのイメージを自分自身がはっきり持てないため、部下に聞くときに「将来はどんな色ですか」しか聞けなかったという話があります。
あなた自身が何を共有したいかを具体的にしたら、ビジョンを描きにくい人に対しては次のポイントを意識しながら聞いてみてください。
「5分後」になっていたい姿から始める
前のページでも取り上げたように、ビジョンは必ずしも遠い未来のことではありません。5分後、40分後、1時間後と始め、少し先のビジョンを描く練習をします。1日の「To do list」も立派なビジョンです。それが習慣になったら、1日後、1週間後、3ヶ月後と伸ばしていきます。ビジョンを達成する制限や条件をなくす
物事を分析する傾向のある人は、「もし~だったら」という仮説がたくさん出てきて、先のことが考えられなくなるという傾向があります。その場合にはいったん制限をなくすこと。「絶対に失敗しないとしたら」「現実味がなくてもいいから」などの前置きをし、制限や条件を外したなかで考えることを習慣化させます。過去の出来事を分析する
未来について思い浮かばない人には、過去に関連した出来事のイメージを聞きます。過去のその時点で何をしていたか、そのときに何をしたか周りには何があるかなど、細部にわたって質問します。過去のことについてイメージできたら徐々に現在に移動し、今していることについて話したら次に未来について聞いていきます。ビジョンは、遠い未来のことを予想することではなく、ぼやーっと見えているイメージに焦点をあて、少しずつクリアにすることだと言えるでしょう。徐々にカメラのレンズを絞ってピントを合わせることに似ています。
コーチ型マネジャーは何に注意すればいいかというと、聞いていて見えないところ、具体性がかけるところ、実感が込められていないところに耳を傾け、そこをより具体的にするために質問を投げかけます。
「今のところちょっとわかりにくいんだけど、もう少し話してくれる?」
「聞いていてピンとこないんだけど、もう少し聞かせて」
「今どんなことをイメージして話しているの?」
この繰り返しによって、だんだんとイメージがはっきりするようになります。