メンタルヘルス/心の病気の原因・症状・セルフチェック

男と女、どちらが心の病気のリスクが高い?(2ページ目)

心の病気は、環境的・社会的・体質的な要因が組み合わさって発症しますが、中には、発症率に性差がはっきりしているものもあります。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

摂食障害

スリムな体がかっこいいと見なされている現代では、ダイエットして、かっこよくなりたいと、誰もが思うかも知れません。しかし、摂食障害は単なるダイエットの行き過ぎではなく、拒食、過食といった摂食行動の異常が現れる背景には、多くの場合、解決困難な心の葛藤があります。

摂食障害は、決して、軽く見てはいけない病気で、特に、拒食症は、未治療のままだと、栄養状態が極度に低下してしまい、生命が危険です。摂食障害の大部分は女性で、思春期の女性の約2~3%に見られます。

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解離性障害

解離性障害は意識の解離症状が特徴的な心の病気です。軽度の意識の解離は日常的に見られる現象で、例えば、ぼっーとしていて、背中をたたかれて、はっと我に返ったような時です。しかし、意識の解離が進んでしまうと、記憶の無い空白の時間が生じたり(解離性健忘)、複数の人格が生じたり(解離性同一性障害)といった病的な症状が出現します。

解離性障害では、多くの場合、幼少時にトラウマとなる体験があります。解離性障害は決して、稀な病気ではなく、発症率は数%と言われています。解離性健忘は若い女性に多く、また、解離性同一性障害は9割以上が女性です。

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強迫神経症

強迫神経症では、ばい菌で汚れていないか、鍵をかけ忘れていないかといった観念が強迫的に頭を占め、手洗い、鍵の確認といった行為が強迫的に繰り返されるようになり、日常生活に大きな支障が生じます。強迫神経症の多くは、25歳以前に発症します。発症率は約1~3%で、性差はほとんどありません。

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