孫に期待することNo.1は「話し相手になってくれる」こと
続いて、祖父母の気持ちに注目してみました。「もし介護が必要になった場合に、孫にはどんなことを期待するか」を尋ねた結果です。Q:もし介護が必要になった場合、お孫さんにはどんなことを期待しますか? |
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どの居住形態でも一番多かったのが「話し相手になってくれる」という希望。この回答は、別居の祖父母が特に高いのが特徴です。ふだん一緒に過ごす時間が少ないからこそ、もしもの時は、話し相手になって欲しいという気持ちが強いのかもしれませんね。
一方「看病や介護をしてもらう」ことを期待すると答えたのは、べったり同居が一番多く、やはり同居をしていると、身近な孫に介護を期待する祖父母が増える傾向がみられます。また、「特にない」(何も期待しない)の回答は、二世帯同居が最も多く、孫の回答同様に、二世帯同居の場合は自立的な姿勢がとりわけ強いようです。
孫の世代をあてにできないという意識は祖父母の共通の認識
少子高齢化が進んでいる日本は、平成22年には、65歳以上の人口が総人口に占める割合が21%を超える、超高齢社会になると言われています。そこで、将来の高齢社会の負担を孫に委ねることに不安がないかどうかを尋ねてみました。Q:長寿社会を迎えると、高齢者の年金・医療・福祉などの負担は子どもから孫の世代へと引き継がれていきます。お孫さんをみていて、将来の高齢社会の負担について不安を感じますか? |
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「非常に不安を感じる」「少し不安を感じる」の両方を合わせると、その度合いは違っても「不安」と答えた祖父母が8割を占めました。ますます高齢化が進む現在、孫の世代をあてにできないという意識は、多くの祖父母の共通の認識といってよいようです。
誰もが歳をとり、老後を迎えるわけですから、高齢社会の将来は全員の問題です。子どもや孫が高齢になった親・祖父母の面倒をみるのは、ごくごく自然なこと。しかし、要介護状態になった時、どのような方法で対応するかは、それぞれのご家族の事情もあり、一概に「これが正しい」という答えはありません。
9/18は敬老の日です。今まで頑張ってくれた高齢者に感謝をしつつ、将来の家族のあり方について考える良い機会かもしれませんね。
【参考記事】
介護からみる親の期待・子の気持ち
どう違う?祖父母との交流が多い子少ない子