- 野菜、果物をとっても、大腸がんの発生率には変化なし!! 大腸がん予防に役立つものは?
野菜、果物をとっても、大腸がんの発生率には変化なし!!
意外にも野菜・果物で大腸がんは減らない?! |
具体的には、1日あたりの野菜または果物全体の摂取量を計算し、その量で4つのグループに分け、10年追跡しました。すると、男女とも、野菜でも果物でも、最もよく食べるグループと、最も少ないグループとでは、大腸がん発生のリスクは変わらないことがわかりました。
10~20年前、『野菜や果物で大腸がんが予防できる!』との報告が相次いだ時期がありました。でも、最近では欧米の調査では、野菜や果物の大腸がん予防効果は、はっきりしないか、もしくはあってもごくわずかというものが多いようです。それでは、日本人ではどうなのかというのが今回の調査ですが、結果は同じとなりました。
だからといって『野菜や果物では予防できない』とは言い切れないですが、少なくとも、最近の日本の大腸がんの増加は簡単に野菜や果物の摂取不足では説明できなそうです。
じゃあ、『野菜や果物って食べても全く意味ないの?』と思ってしまった方、ちょっとお待ちくださいね。
たしかに今回の調査でははっきりとはしませんでした。でも、WHO(世界保健機構)とFAO(食料農業機関)の報告やIARC(国際がん研究所)の報告では、『野菜果物の大腸がん予防効果はあるとすればごくわずか、でも、多分予防的』といっています。
つまり、『わずかですが予防効果はある』のではないでしょうか。そもそも、ある特定の食べ物に、ものすごい予防効果を期待するのがそもそも無理なお話。『少しだけどある』といわれたほうが自然な気がしますよね。
加えて、果物・野菜は胃がん予防にはなりそうなことがわかっています。(詳しくはこちら野菜・果物摂取と胃がん発生率との関係について -- 概要 --)
とすると、やはり野菜、果物はたくさんの種類をたくさん摂ったほうがオススメなことには変わりはなさそうです。
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