ヒトはβグルカンを分解できない

確かに植物、カビ・キノコはβグルカンを持っています。しかし、ヒトはβグルカンを分解する酵素を持っていないので消化することができません。

βグルカンの分子量を小さくして吸収を良くしたという記載がありますが、たとえβグルカンの分子の大きさを化学的に少し小さくしても、βグルカンの構造が残っている限りは吸収する事はできません。また、腸内の細菌の一部はβグルカンを分解可能ですが、βグルカンを分解するとブドウ糖になってしまいます。

また、一部のβグルカンは血液中濃度測定が可能ですが、βグルカンを服用後に血液中濃度を測定したという話はどうもないようです。


βグルカンは食物繊維として扱われています

実は、食品化学ではβグルカンは食物繊維として扱います。食物繊維としてのβグルカンを多く含む食品としては、麦飯に入れる大麦があります。
ビール酵母もβグルカンを多く含んでいます。(製造過程で除去するのでビールには含まれていません。)


腸内は元々真菌由来のβグルカンだらけ!

キノコや酵母由来のβグルカンは、上で述べたとおり、吸収する事はできないのですが、腸を通過する時に、腸の免疫系を刺激するという大胆な仮説があります。

その結果、 がん (悪性腫瘍)に対する免疫力も高まり、免疫系が がん (悪性腫瘍)を攻撃し、 がん の大きさが小さくなるという仮説です。確かに、腸管は腸内の微生物に対応するために、免疫をつかさどる発達したリンパ組織を持ちます。上記の仮説は一見、もっともらしい仮説です。

しかし、キノコの仲間のカビ(真菌)も消化管の常在菌の一つです。よって、腸内は元々真菌由来のβグルカンだらけなのです。また、味噌などの発酵食品で用いる麹菌も真菌の一種で、βグルカンを持っており、味噌を常食としている日本人ではアガリクスなどのキノコ類を食べなくても、βグルカンが日常的に腸管を通過している事になるのです。

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