βグルカンはネズミの がん には効きます!ただし・・・

キノコ由来のβグルカンでネズミの がん が治った(縮小した)という実験があります。

この実験では、ネズミに非自己かつ異種(ヒト由来)の がん 細胞を接種して、腹腔(ふくくう)という横隔膜の下で消化管の周りの部分にβグルカンを注入しています。

しかし、この実験では、 がん 細胞の由来が非自己かつ異種なので、元々ネズミの免疫系がヒト由来の がん 細胞に対して強く働いている状態です。

この実験のようにヒトに対して、キノコ由来のβグルカンを腹腔に注入すると、化学刺激による腹膜炎を起こす可能性があります。よって、この動物実験系からは、βグルカンをヒトに経口投与して、その個人の がん 細胞に効果があるという推論を導き出す事は残念ながらできません。


βグルカンに対するガイドの考え方!



もしも、キノコから抽出したβグルカンに腸管の免疫系を刺激する事ができるならば、 がん 細胞に対する免疫能が高まる可能性は十分あります。

しかし、腸管での免疫にはまだまだ不明な点があります。例えば、食物アレルギーについて考えてみましょう。そばや甲殻類の食物アレルギーでは、本来は消化されてしまうはずの食物中の蛋白質に対して抗体ができています。

これは食物中の蛋白質が消化を受けずに、吸収とは違う形式で腸管粘膜上皮を通過して、粘膜の下にある腸管のリンパ組織で免疫系の細胞に取り込まれた可能性を示唆しています。

βグルカンが、食物アレルギーの蛋白抗原のように、腸管のリンパ組織で免疫系の細胞に取り込まれているならば、腸管系の免疫系を刺激する事は十分に可能です。

この場合はβグルカン自体は直接には血液中に入らないので、血液中濃度と効果が比例(相関)しなくても矛盾はありません。

βグルカンと免疫系の関わりは証明する手段がないのが現状です

よく免疫の本に書いてある『抗原』は蛋白質のお話です。蛋白質以外の抗原では細菌の持っている糖脂質(糖と脂質がついた物質)抗原について少しわかり始めています。

しかし、βグルカンのような糖鎖による免疫刺激については、その機構が解明されていません。そのために、口から入ったβグルカンが免疫系とどのように関わるのか、それとも関わらないかを証明する手段がないのが現状です。

将来的に糖鎖の免疫機構について明らかになれば、βグルカンが効く、効かないの論争に終止符を打つことができますね。
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