栄養管理/炭水化物・糖質

でんぷん・グリコーゲンの効果・役割・不足

でんぷんとグリコーゲンは、どちらもブドウ糖がたくさんくっついたもの。私たちはでんぷんを食べてブドウ糖を得て、そのブドウ糖の一部を体内でグリコーゲンとして蓄えます。そして必要に応じてグリコーゲンからブドウ糖を放出して活動のエネルギーとします。今回はデンプンとグリコーゲンの役割などを分かりやすく説明します。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

デンプンとグリコーデンは、どちらもブドウ糖がたくさんつながった多糖です。食事や栄養の観点からみると、でんぷんは植物に含まれるブドウ糖の塊で、私たちが炭水化物として食べるものです。グリコーゲンは、私たちが食べた物などを材料として体内で作られるブドウ糖の塊で、ヒトの活動に欠かせないエネルギーの貯蔵庫です。それぞれをもっと詳しく紹介しましょう。

デンプンの効果・役割

でんぷん

でんぷんは昔から私たちの大切なエネルギー源

でんぷんとはブドウ糖が沢山つながったものであり、植物に貯蓄されている多糖です。でんぷんは、種子や塊根(とうもろこし、タピオカ、小麦、米、芋)などに多く含まれます。ブドウ糖のつながり方によりアミロースとアミロペクチンに分類されます。多くの場合、植物に含まれるでんぷんの割合はアミロースが20~30%、アミロペクチンは70~80%くらいです。米にもアミロースとアミロペクチンが含まれていますが、日本人が好きなご飯の特徴である粘りを出しているのはアミロペクチンです。

私たちが口にする炭水化物の約7割ほどがでんぷん由来だといわれています。残りの約3割は砂糖・果物などのショ糖、そして乳製品に含まれる乳糖です。でんぷんは大切な炭水化物源であり、ヒトの活動源として大切な栄養源です。

でんぷんの不足

最近では、米や麺などの過剰摂取の方が問題になってきているようです。一般的な食生活ででんぷんが不足することはありません。不十分な食料確保、極端な炭水化物除去食になどにより不足することがあります。でんぷんを含む植物には、でんぷん以外にもビタミン・ミネラル・食物繊維などの様々な栄養素がが含まれるので極端に不足しないようにしましょう。
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