ビジネスとは、顧客が期待するものと金銭との交換プロセスです。すなわち、顧客が期待するものを詳細に把握していなければ、企業は金銭を得ることができないということになります。そこで、顧客をよく知るための市場調査はマーケティングを円滑に行う上で、欠かせないものとなります。マーケティングの世界的権威であるフィリップ・コトラー教授も「調査せずに市場参入を試みるのは、目が見えないのに市場に参入しようとするようなものだ」とその重要性を示唆しています。

それでは、企業が特定の市場に関するデータを収集し、マーケティング戦略の構築に活用する市場調査はどのように実施すればいいのでしょうか?

今回は市場調査のプロセスについてお伝えしていくことにしましょう。

市場調査のプロセス

市場調査は最終的な意思決定まで6段階のプロセスを経て実行に移されます。まずは「問題と調査目的の明確化」から始まり、「調査計画の作成」、「情報の収集」、「情報の分析」、「調査結果の提出」、「意思決定」というプロセスをたどります。
マーケティングの市場調査は6つのプロセスを経て実行される。(出典:コトラーのマーケティングマネジメント ピアソンエデュケーション)

マーケティングの市場調査は6つのプロセスを経て実行される。(出典:コトラーのマーケティングマネジメント ピアソンエデュケーション)


1. 問題と調査目的の明確化

市場調査のスタートは、まず自社が抱える問題と調査目的を明確化させることです。調査目的を明確化させることによって、無駄のない効率的な市場調査を実施することが可能になります。たとえば、「対象顧客のニーズを把握する」といった調査目的では、目的があまりに漠然としすぎていて、効果的な調査結果を得ることができない場合もあります。「商品Aが売れない原因を特定し、売上向上の要因を探る」といった絞り込んだ調査目的を明確化させることにより、短時間で実りある市場調査につながっていきます。