マーケティング/マーケティングの基礎知識

「R-STP」で誰に売るのかを決めよう!(3ページ目)

マーケティングは「R-STP-4P」という一連のプロセスで進めていきます。今回は前半部分のR-STPについて解説していきましょう。

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

T‐自社の最も力を発揮できる市場にフォーカスする「ターゲティング」

ターゲティング
ターゲットを絞ることでヒット商品が生まれる確率が高まる!
独自の切り口で市場を細分化したら、次は自社が最も力を発揮でき競争を優位に展開できる市場にターゲットを定める「Targeting(ターゲティング)」のプロセスに移ります。

ターゲティングを行う際のポイントは、細分化した市場の特性を十分に把握することです。セグメンテーションによって、市場を細分化していけばしていくほど市場規模は小さくなります。そこで、細分化された市場が自社にとって十分収益を上げられる規模かどうかを見極める必要があるのです。いくら市場を細分化して強力なライバル企業が存在しない市場を発見したとしても、市場規模が小さく収益を上げることができなければ、参入する意味はありません。細分化された市場において、自社がどの位のコストを、どの位の期間投資して、どの位の収益を上げることができるのかを事前に知ることは非常に重要な課題と言えます。

現状は収益を上げるために十分な規模がなくても、将来的に市場が大きくなる可能性があれば、その成長性を考慮に入れて参入することも考えられます。この場合、将来性のある市場は今後多くのライバル企業の参入も考えられるために、ライバル企業の動向も予測して検討する必要があるでしょう。

ターゲティングをしっかりと行って成功した事例は枚挙に暇がありませんが、「簡単ケータイ」などは好事例と言えます。この場合、年代で市場の細分化を行い、「携帯電話はいろいろと機能があり過ぎて難しい」と敬遠してきた年配の方々のニーズにフォーカスし、商品開発を行うことによってターゲット顧客層の絶大な支持を受け大ヒットに繋がったのです。

このようにマーケティングでは市場を同じ趣味や嗜好、考え方を持つ小さなマーケットに細分化していき、ターゲットとなる顧客の心を捉える商品やサービスを提供していけるかどうかが、成功の鍵を握ることになります。

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