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営業マン必須の世間話力!ネタの豊富さ・展開がポイント

営業マンなら、お客さんと気の利いた世間話をしたいものです。今回は、世間話のための話題作りのやり方をお伝えします。雑談ネタからお客様との関係を深めるチャンスも広がります。この記事を読んで、ぜひ参考にしてみてください。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

営業先での世間話から商品提案チャンスが生まれることも

営業マン必須の世間話力!ネタの豊富さ・展開がポイント

現在・未来・過去の観点から自分を語る

普段の商談の場面では仕事の話しかしたことがないというお客さんでも、挨拶回りのときには会話の内容が少しだけくだけた感じになるものです。

挨拶回りは、お客さんのことを知ったり、自分のことをお客さんに知ってもらうなど、お互いの関係を深める絶好の機会。世間話をしているときにお客さんの口から出た「去年うちの会社では、こんなことがあって大変だったんですよ」といった類の発言から、意外な商品提案のチャンスが生まれることも少なくありません。

ところが世間話が苦手だと、お互いの関係を深められるというせっかくのチャンスを活かせないまま、挨拶回りが終わってしまうことになります。これはあまりにももったいない! 営業マンであれば、気の利いた世間話の1つでもできるようになりたいものです。
 
<目次>
 

世間話がうまい営業はネタが豊富で話題展開の力がある

1つは話題のネタが豊富なこと。個人的なことから社会的な出来事まで、硬軟取り混ぜて話題を持ち出すことができます。もう1つは、話題を展開する力があること。

営業マン「いやぁ、今年の正月は晴天が続いて良かったですよね」
お客さん「そうでしたね……」
営業マン「本当にそうでしたよね……(気まずい沈黙)……(その後の展開を考えていなかったために、会話が続かない)」

これでは、世間話を盛り上げようと思って話題のネタを提供したのに、すっかり盛り下がってしまいます。世間話では、「ネタの豊富さ」と「展開」がポイントとなるわけです。
 

自分を話のタネに:仕事の話題を元に雑談から展開させる3ポイント

ネタを準備するときの切り口は、大きく3つあります。
 
  1. 自分のこと
  2. 相手のこと
  3. 天気や社会現象など

まず「自分のこと」ですが、営業マンのなかには、趣味などのプライベートな話をすればお客さんとの心理的な距離が縮まると思っている人がいます。しかし、これは大きな間違いです。お互いの趣味が同じならば意気投合するでしょうが、趣味が合わなければ、はっきりいってウザいだけです。

みなさんも興味のない話を相手から延々とされて、うんざりした気分にさせられたことがありますよね。それと同じことを、相手に対して行ってはいけません。世間話で「自分のこと」を話すときには、「相手が興味を持ってくれる話題は何か」という視点でネタを探す必要があります。そうしたなかで、もっともネタにしやすいものといえば、やはり「仕事ネタ」です。

「最近、商談でお客様のところを訪問していると、○○についての質問を受けることが増えているんですよ」
「うちの業界では、去年の後半あたりから□□の商品の売り上げが急に伸び始めているんですよね」


というように、自分が携わっている仕事や業界の動向をネタにするわけです。これであれば、お客さんが興味を持ってくれる可能性はかなり大です。

ただし、最近の動向をネタにするといっても、「最近××の商品が売れています。だから買ってください」といった売り込みモードが露骨だと、お客さんの気持ちは離れてしまいますから、そこは要注意。世間話をしているときには、お客さんのほうから営業マンに興味を持って、いろいろと質問をしてくることがあります。

「××さんは、どうしてこの仕事を始められようと思ったのですか?」
「もうこの業界に入られてから、長いんですか」


などなど。こうした質問にしっかりと答えられれば、自分の存在をお客さんに強く印象づけることができます。ぜひあらかじめネタの仕込みをしておいて、質問されたときには詰まることなく答えられるようにしておきたいものです。

このときのポイントは大きく3つ。「現在」「過去」「未来」という観点で自分を語れるようにしておくことです。つまり
 
  1. 現在の自分について語る:今の会社に入った動機など
  2. 過去の自分について語る:過去の経験や経歴など
  3. 将来の自分について語る:将来の夢など

という3つの観点で、それぞれ自分について語れるようにしておくわけです。
 

相手を話のタネに:普段から相手の情報を観察、把握しておく

世間話のときに「相手のこと」や「相手の会社のこと」をネタとして持ち出すときの鉄則。それは相手が「ネタにしてもらってうれしい」と思えることをネタにすることです。

例えばメールのレスポンスがいつも早いお客さんであれば、「Aさんって、私がメールを送るといつもすぐに返事を下さいますよね。私も見習わなければいけないと思うんですけど、なかなかできないんですよね」

またお客さんの会社が、新商品を発売するのであれば、「先日、御社のホームページを見ていて知ったのですが、来月▲▲の新商品を発売されるそうですね。こうしたタイプの新商品は、業界でも初めてですよね」というように、相手が「ネタにして欲しいこと」「ホメて欲しいこと」を取りあげるわけです。

お客さんとしては、「この営業マンは、私(うちの会社)のこんなところまで見ていてくれているんだ!!」と、うれしい気持ちにさせられます。

ここでのポイントは、より具体的にホメること。「いやぁ、この不況なのに儲かってらっしゃいますね」といった漠然としたホメ方では、相手の心に響きません。そのためには、普段からお客さんやお客さんの会社のことをしっかりと調べたり、観察しておくことが大切です。

相手の会社のことをネタにしたいのであれば、ホームページをこまめにチェックしたり、会社のミッションを調べたり、訪問時には社内の雰囲気や社員の様子(きびきびしているとか明るいとか)を掴む努力を怠らないようにする必要があるわけです。
 

天気・社会現象ネタ:関係が深りにくい安易ネタで世間話には不向き

世間話をするときにもっともよく出るネタといえば、「今年も寒いですね」とか「ゴルフの〇〇選手は来年も活躍できますかね?」といった天気ネタや社会現象ネタでしょう。

こうしたネタは、今世の中で話題となっていることを持ち出せばいいわけですから、楽といえば楽です。逆の言い方をすれば、何の工夫もしないまま持ち出すだけではちょっと安易すぎます。

天気のネタを持ち出したとしても、「今日も冷えますね」「そうですね」というレベルに終始してしまい、会話がそれ以上深まっていかないケースがほとんどです。ゴルフ選手のネタも同じ。しかもゴルフに興味がない人にとっては、退屈以外のなにものでもありません。

ビジネスにおける世間話の狙いは、「世間話を通じてお互いの関係を深めること」にあります。しかし天気ネタや社会現象ネタは、「お互いの関係を深めること」に結びつかず、「単なる世間話」で終わってしまうことが多いのです。ただし展開の仕方によっては、「お互いの関係を深めること」につながる世間話にすることが可能です。

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