プレゼンテーション/プレゼンテーションの基本

プレゼンテーション資料の作り方!4つのコツとスライドのサンプル

プレゼンテーションの資料の作り方は、主要ポイントを知っているか知らないかで、仕上がりが大きく異なるものです。デザインやテンプレートを考えるよりも前に、まずは大事なポイントを学びましょう。作り方のコツを活かしたスライドのサンプルもご紹介します。

野村 尚義

執筆者:野村 尚義

プレゼンテーション・企画力ガイド

プレゼンテーションの資料の作り方とコツ

プレゼン資料作成時のポイントとは?

プレゼン資料作成時のポイントとは?

ビジネスシーンの「フォーマル・プレゼンテーション」というと、パワーポイントのスライドをスクリーンに映し出して、それを聴衆に見せながらプレゼンを進めていく、というイメージが強いかもしれません。私も講師として研修の場に立つときには、大半はパワーポイントの資料を用いたスタイルです。

パワーポイントの資料作りについて、苦手意識を持っている人は多いのではないでしょうか? でも、資料作りで押さえるべきポイントは実はシンプル。大原則といくつかの注意点にさえ気をつければ、見違えるようにわかりやすいプレゼンテーションができます。
 
<目次>

 

プレゼンの大原則「主役は話し手、資料はワキ役」

大原則として押さえてほしいことは「資料はワキ役であり、主役はあくまで話し手であるあなた自身」だということです。まずはここをしっかりと理解してください。ここを考え違いをしてしまうと、その後のすべてが間違った方向に進んでしまいます。資料が主役と考えてしまうと「たとえ自分の話がわかりにくくても、資料を見たら全てがわかるように作ろう。あらゆる情報を資料に盛り込もう」という発想になってしまいます。

その発想で作られた資料は、果たしてわかりやすいでしょうか? たしかに、1人で読み込むための資料としては優れているかもしれません。若干の不明点が出てきたとしても、読み進めていればその不明点も解消されるでしょう。なにしろ「あらゆる情報を盛り込む」の発想で作られているわけですから。

しかし、これが「プレゼンテーションを聞きながら見る資料」という位置づけになると、情報の多さが裏目に出ます。話し手のトークに集中すると資料の文字は読めない。資料に集中すると話し手のトークが頭に入ってこない。人間の脳は、「人の話を聞きながら長文の文字を読むほど器
用にはできていない」のです。
 

プレゼンテーション資料と企画書は違う

考え方を変えて「資料はあくまでワキ役。主役は私」という位置づけに立つとどうなるのでしょうか?資料はあくまでシンプルに、話し手のトークをサポートし、ビジュアル化する程度の位置づけになります。

テレビの情報番組などのフリップを思い出してみてください。小さな文字でビッシリ埋められているフリップを見たことがありますか? おそらくないはずです。文字数は必要最小限に抑えられ、文字よりも図解などを多用している。これがあるべきプレゼンテーション資料の形です。

「プレゼンテーション資料と、いわゆる企画書は別のもの」であると考えること。プレゼンテーション資料とは、話し手のトークが介在することを前提に作る資料なので、あくまで情報はシンプルに見せ、細かい部分が伝わらなくても構わない、と考えます。なぜならば、そこは話し手のトークが担当する部分だから。

一方の企画書は、話し手が介在しないシーンでも機能してもらわないと困ります。例えば、営業担当者がクライアント企業の担当者に企画書を渡すとき、その担当者だけが納得してくれればよいわけではありません。企画書は担当者の上司やその他関係者の間で、1人歩きできる内容でなくては困るのです。よって、詳細情報も必要になってきます。プレゼン資料と企画書、この2つを混同しないことです。
 

プレゼンテーションの資料:作成の4つのポイント

ここまで読んでいただければ、やるべきことは見えているはずです。できるだけ、話し手のトークを邪魔しないシンプルなものにすること。これが重要です。さらに具体的に見ていきましょう。

1.スライド1枚あたりの文字数を制限する
スライドに文字が詰まっていると、それを読むので精一杯。話し手の話が耳に入ってこなくなります。そうした事態を避けるためにも、文字数を制限するべきでしょう。あるコンサルタントは「1スライドあたりの文字数は100文字以内」と言っていましたが、私の意見はさらに厳しめです。「1スライドあたり70文字以内」を目指しましょう。

2.文字サイズ・行間を工夫する
文字サイズは最低でも「20ポイント以上」にします。そのスライドでの強調したいフレーズならば「32ポイント以上」を使いたいところです。行間は「1.2行~1.4行」くらいで調整してみるといいでしょう。重要なのは視認性の高さ。パッと見て、聞き手が「見やすい」と感じるかどうかが決め手です。ここは特に聞き手目線で考えることが必要です。

3.1スライド・1メッセージ
1枚のスライドに複数のメッセージを入れると、聞き手はどの話をしているのかがわかりにくくなります。たとえば、「3つのポイント」を説明するプレゼンテーションであれば、「ポイント1」と「ポイント2」は別のスライドで扱うべきなのです。「スペースが余っているから」といった理由で1つのスライドで複数のメッセージを盛り込んではいけません。

4.できるだけ図解する
文字数を減らしつつも、聞き手に伝わる情報量を増やすためには図解が有効です。図解の手法については専門書に譲りますが、まずは心構えが重要でしょう。常に「このメッセージを説明するのに、良い図解はできないだろうか?」と考えるようにしてみましょう。

 

プレゼンテーションの資料:わかりやすいスライドのサンプル

最後に、私が実際のセミナーなどで使用しているプレゼンテーション資料から、2枚のスライドをお見せしたいと思います。文字数や図解をメインにするイメージが伝われば幸いです。大体、1スライドで5~10分くらい話す場合が多いですね。
 
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図解の例。うまく図解をすると、文字で解説する場合に比べて、ぐっと文字数を減らして表現することができます。

 
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図解以外のスライドでも、重要なキーワードを四角で囲んだり、文字サイズを変えたりすることで、強調したいキーワードとそれ以外がよくわかります。


繰り返しになりますが、「プレゼンテーションにおける資料はシンプルに」が原則です。どうぞチャレンジしてみてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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