コーチング/人材育成・組織作り

「問い」を共有する組織は成長する(3ページ目)

コーチングは基本的に1対1の関わりをベースにしていますが、実は組織やチームに対しても有効に活用することができます。今回は「問いの共有」を通して、組織やチームの成長に働きかける方法について紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド


未来に向けた「問い」を持つと自律的・自発的な組織になる

ではリーダーはどのように問いをつくり出せばいいのでしょうか?

私たちは日頃から
「私たちは最高のパフォーマンスを上げているだろうか」
「顧客は我々のサービスに完全に満足しているか」
「近い将来、我々が遭遇するリスクにはどのようなものがあるだろうか」
というように、すでにいくつもの「問い」を抱えています。

わざわざ特別な問いを考える必要はなく、すでに組織の中にある問いに注目し、その中でも特に未来に向けて共有したい問いをクローズアップするのです。未来に向けた問いが共有されると、彼らの視点は未来に向けられ、より自律的、自発的な行動が促されることになります。

先述の例のように、研修やミーティングという形式で定期的に問いの共有を行うのもいいでしょう。また、ランチタイムやちょっとした立ち話などで、その問いを投げかけてみるのも効果的。あなたが持ち込む問いが、メンバーの思考や行動を未来に向け、また社内コミュニケーション全体に影響し、そして会社の未来をつくるのです。

「問い」を共有するときの大切なルール

さて、最後に大切なルールを1つ。問いを共有するときには1人ひとりが自由に考える権利を尊重し、正解やあなたが求める答えを強要しないこと。あなたがたった1つの正しい答えを彼らに求めれば、それは問いの共有ではなく答えの共有になります。問いの共有をする際、リーダーには問いに対する答えを自由に話させていく「聞く」姿勢とスキルも求められます。


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