コーチング/人材育成・組織作り

「問い」を共有する組織は成長する(2ページ目)

コーチングは基本的に1対1の関わりをベースにしていますが、実は組織やチームに対しても有効に活用することができます。今回は「問いの共有」を通して、組織やチームの成長に働きかける方法について紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド


「問い」の共有が組織に与える影響

心構え
問いの共有がチームのコミュニケーションを活性化する
誰かに尋ねられたことが、その後も頭に残りそのことについて考え続けたという経験はないでしょうか。このように自分の内側で起こる会話を「セルフトーク」といい、多くは自問自答の形をとります。セルフトークは人の考えや行動に影響を与え、組織やチーム内で質のよい問いが共有されているとメンバーはその問いに対してセルフトークを続け、やがて行動します。

組織やチームで問いが共有されると個人個人で行動を起こすだけでなく、自分の答えの探求や他者の視点を求めて他のメンバーとコミュニケーションを始めます。問いの存在はチーム内のコミュニケーション醸成にも影響を与え、結果としてチームワークや相乗効果ももたらします。

実はリーダーがわざわざ問いを共有しなくても、私たちは無意識にセルフトークをしています。しかし、そのセルフトークのなかには「大丈夫だろうか」「本当だろうか」といった非生産的なものも含まれています。無意識なセルフトークは個人の視点しか反映されないため、どうしても視野の狭い限定的な思考になってしまいます。

リーダーから共有される問いは、こうした非生産的なセルフトークを追い出しメンバーの未来志向の視点を引き出したり、メンバーの視点を広げます。さらに、問いの共有はチームの方向づけにもなるのです。
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