納品してもすぐ入金はされない
フリーランスは、当然のごとく、定期的な収入の保障はありません。その上、納品してもすぐ売上が入金される訳ではありません。企業によって各々請求書の締め日があり、締め日から何日後に支払うという支払条件(支払サイト)が設定されています。「月末締め翌月末銀行振込」は、支払サイトが1ヶ月ということで、これは、今どき好条件。1ヶ月半~2ヶ月、3ヶ月という場合もあります。
また、支払いは現金ではなく、手形という場合だってあります。そうすると、現金化できるのは、納品後、半年先なんてことも。
このように売上が入金されるまでにタイムラグがあるため、生活費や事業経費等の支払いに対して、資金ショートしないように、現金の過不足をしっかりつかんでおくことが必要になります。
「黒字倒産」とか「勘定あって銭足りず」という言葉を、聞かれたことがあると思います。これは、売上(売掛金)が計上され計算上では利益が出ていても、売掛金を回収できないために、手元に資金が無くなってしまう状態のことです。このリスクは、個人事業主であるフリーも全く同様です。
今、使えるお金はいくら?
毎月定額のお給料をもらうサラリーマンであれば、月に自由に使える金額はこれくらい、と検討がつきます。しかし、不定期収入、しかも常に先行き不透明のフリーにとっては、今使っていいお金はいくらなのか??“今月は大きな仕事をしたから、これぐらいは使っても大丈夫だろう!自分へのご褒美だぁ~!…”なんて、ドンブリ勘定でやっていると失敗のもとです。感覚というものは大変アバウトなものですが、一方数字はほんとに正確です。「お金の管理は数字でキチンとつかむ!」コレは大原則です。
お金の出入りや現金残高をリアルタイムに把握する経理ツールに「資金繰り表」というものがあります。「資金繰り表」とは、必要資金の時期と額を把握して、いつ・どこから・どのように資金を調達するのかを計画・管理することによって、「資金が足りない」という状況を未然に防ぐためのものです。
それでは、次ページで、その作成方法をご紹介します>>