■給水方式を知っていると
前ページで給水方式について細かく説明しましたが、お住まいのマンション、あるいは購入検討の物件がどういう方式で給水されているかを知っていると
・停電時や断水時の対応方法がはっきるする
・毎月の維持費(ランニングコスト)が明確になる
・修繕計画が立てやすい
(修繕周期や修繕費用が計算しやすい)
などのメリットがあります。これを機会にまだご存知でない方は、早速、確認してみましょう。
■さや管・ヘッダー方式
樹脂製のさや管の中に本来の給水管を通す二重構造。中の給水管も樹脂製なのでさびることがなく、また、軟らかくて曲げやすいので鋼管のような継ぎ手がいりません。劣化したら、中の給水管を抜き出して簡単に交換することも可能です。日本刀の「さや」と同じ意味で、中身を保護するためにかぶせる筒(つつ)と考えるとイメージしやすいでしょう。
キッチンの流しや浴室のシャワーなどを同時に使っても給水・給湯の水圧を一定に保てるようにした「ヘッダー工法」と併せて取り入れることが多いので「さや管・ヘッダー工法」と呼ばれます。
こうした工法のマンションでは経年による漏水事故防止や配管の交換のしやすさなどが考慮されており、これからの集合住宅では主流となってくるでしょう。