企業のIT活用/会計/確定申告・青色申告

会計ソフトのベストな導入時期(2ページ目)

会計ソフトを導入する最適な時期ってあるのでしょうか?実はあります。個人事業の場合は開業時または1月に、法人については期の変わり目と管理会計に踏み出す時が最適な時期となります。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

法人事業の場合

法人の場合は、決算期を自社で決めることができます。ですので会計ソフトを導入する時期は、期の変わり目が最適です。

また会計事務所に伝票を渡して記帳をお願いしていたのを、自社で行うように変更した場合にも会計ソフトを導入することになります。

会計事務所への支払額が減らせるので会計ソフトを入れようというような消極的理由ではなく、会計ソフトを導入するのなら、ぜひ管理会計の実現を目指しましょう。

一般的に会計事務所にお願いするのは税務会計が基本です。しかし法人としては管理会計をしっかり行うことが重要です。

税務会計と管理会計
税金の計算をするための会計が税務会計で、制度会計とも呼びます。これに対して管理会計とは企業の真実の財政状態や経営成績をあらわすためのもので、経営者の意志決定や業績管理等に活用されます。

税務署(外部)への報告用の財務諸表作成を目的とする税務会計を行ないつつ企業の内部管理を目的とする管理会計も行います。

つまり会計ソフトを導入するということは、企業経営の効率性、有用性を高めて、企業の付加価値を上げる第一歩になります。

例えば、丼勘定になっている部門の収支を改善したいということであれば、細分化し、グループ別に入出金が管理できるような補助科目を作成して管理を行います。また顧客別損益を計算したりします。これは税務会計では不要な部分です。

当然、自社で入力しますので、月ごとの業績もすぐに把握でき、次の手が打ちやすくなります。つまりスピード経営の実現です。

※各都道府県に設置された中小企業再生支援協議会で再生計画の策定の第一歩は管理会計の導入でした。製品別、取引先別に管理会計を行うのがやはり基本ということです。

法人事業での会計ソフト導入時期
決算期の変わり目
または管理会計へ踏み出す決心をした時


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