マーケティング/マーケティング事例

“都市伝説” ミルクシーフード大ヒット!(2ページ目)

巷でまことしやかに囁かれる“都市伝説”。そんな都市伝説を商品化してミルクシーフードヌードルは大ヒットを記録しました。このヒットを記録したミルクシーフードヌードルに見るヒット商品を開発する秘訣とは?

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

顧客の声を反映した商品開発がヒット商品の鍵

マーケットインの考え方が大事!
ヒット商品は会議室からは生まれない!
作れば売れるといった古き良き時代は終焉を迎え、今や作っても売れないというマーケティング担当者にとっては頭の痛い時代です。ですから、マーケティング担当者はもしこれまでの古い考え方で商品開発を行っているならば、考えを改める必要があると言えるでしょう。店に並べられた商品を購入してみると市場に投入する前から、これは確実に売れないなという商品が数多く存在することに驚かされます。このような商品は発売する前にちゃんと市場の声を聞いたのかと疑いたくなりますが、今なお古いマーケティングである“商品を会議室で開発している”企業が存在している動かぬ証拠と言えます。かつて商品を作れば売れていた時代の“プロダクトアウト”の考え方が抜けきらずに、顧客の声を聞いて商品開発に活かすという“マーケットイン”の対応ができていないのです。

確かに顧客にインタビューするなど入念にマーケティング調査を行っても確実にヒット商品になるとは限りませんが、少なくとも企業側の“きっと売れるだろう”という独断で新製品を開発するよりは、ヒット確率は高いはずです。しかも今やインターネットを使えば、その信憑性はともかくとして、非常に安いコストで、短期間に、大量のターゲット顧客の意見を収集することが可能な環境にあります。そして、収集した数あるデータの中から、顧客の本音を語った真実を発見していけばいいのです。

ミルクシーフードヌードルは将にこのインターネットを活用した顧客の声を取り入れた結果生まれたヒット商品と言えます。

インターネットを活用して顧客の声を収集し、ヒット商品を開発した事例は何もこのミルクシーフードヌードルだけではありません。たとえば、Yahoo!ではユーザーが味や素材を投票で選び理想のカレーを作るという特別企画を今年の1月に実施し、投票結果に基づいてファミリーマートと共同で商品開発を行い販売したところ、このカレーは大ヒットを記録しました。Yahoo!は現在、同じ趣旨で東洋水産と共同で“みんなで作る新しいカップめん”を製作するなど引き続きターゲット顧客の声を活かした新製品開発を行い、ヒットを狙っています。

今はなかなか商品が売れ難い時代となりましたが、「売れない」と嘆く前に、お客の声に耳を傾け、欲しいと思わせる商品開発を行えば、ヒット商品となる確率は高まるのではないでしょうか。


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