マーケティング/マーケティング事例

レストラン悲喜交々!ミシュラン東京狂騒曲

遂にあのミシュラン東京が発売!世界でも歴史あるレストランガイドとして有名なミシュランですが、どのレストランが登場するのか発売前から話題騒然。今回はこの騒動にマーケティングの観点から鋭く斬りこみます!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

11月22日、日本にミシュラン台風が吹き荒れた!

ミシュラン東京2008
発売日は長蛇の列も!初版がすぐに完売したミシュラン東京2008(画像提供:Amazon.co.jp)
11月22日、レストランのガイドブック『ミシュラン東京2008』が発売されました。日本ではもちろんのこと、アジアで初のミシュランガイドの発売とあって、発売前から話題が先行し、発売当日は書店に長蛇の列。まさに日本ならではのお祭り騒ぎの様相を呈していました。多くの書店では仕入れた大量のミシュランガイドが飛ぶように売れ、初日で完売。発売元であるミシュランは、初版12万部のうち9万部が初日で売れ、4日後の25日には初版全てが完売し、急遽増刷を決定したとの発表を行いました。

この『ミシュラン東京2008』では1000店を超えるレストランを覆面調査員が実際に足を運んで料理や雰囲気など審査。そして、その中から選ばれたレストランは最高の三つ星が8店、次の二つ星が25店、そして一つ星が117店と合計150店となりました。これは三つ星店こそパリの10店に及びませんが、合計の星の数では191個となり、パリの97個、ニューヨークの54個を大幅に上回り、東京は世界でも類を見ない美食の街として認定されたことになります。

このミシュランによって三つ星に格付けされた8店のレストランにはマスコミの取材が殺到し、連日テレビや新聞、雑誌で報道されたのは周知の事実だと思います。その宣伝効果は非常に高く、一元のお客からの電話や海外からのインターネットを通じての問い合わせが次々に寄せられ、3ヶ月先の予約まで埋まってしまうレストランも現れるなど、まさにミシュランガイドブックの威力をまざまざと見せつけられた形になります。

一方で事前の予想では三つ星に当確であろうとされていた日本を代表するカリスマシェフが取り仕切るレストランが星さえも与えられなかったという事態もあり、当のシェフがマスコミの取材に応じ、落選の弁を語る一幕もありました。

読者やレストランを巻き込んで日本中に吹き荒れた『ミシュラン東京2008』の狂騒曲。次のページではこのミシュランガイドについて更に詳しく見ていくことにします。次ページへお進み下さい!
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