マーケティング脳
「マーケティング脳を全てのビジネスパーソンに!」と佐藤氏は提唱する。
マーケティング部門、「2005年話題の人」ということで本日はマーケティング脳という独自のコンセプトを提唱されている佐藤義典さんにお話を伺いました。

佐藤さんは大学卒業後、NTTで営業を含めたマーケティング部門に4年間在籍。その後、アメリカのペンシルベニア大学ウォートンスクールに留学し、マーケティングと戦略経営を専攻。MBA取得後は旧ワーナー・ランバート(現キャドバリー・ジャパン)でクロレッツなどのブランドマネジメントで実力を発揮し、現在はラップコリンズ株式会社において一人一人の顧客価値を高めていくダイレクトマーケティングの分野で経営コンサルタントとしてご活躍中です。

その著書には「“マーケティング脳”を鍛える バカ売れトレーニング」「図解 実戦マーケティング戦略」などがあり、現在は東洋経済新報社の発行する「Think!」でマーケティング脳を鍛えるという記事を連載。また発行するメルマガ「売れたま!」は1万3千人の読者数を誇り、毎週2回無料でマーケティング脳トレーニングをされています。

マーケティング脳って一体何?

ガイド:
佐藤さんはご自身の著書やメルマガの中で「マーケティング脳」というコンセプトを提唱されていますね。マーケティング脳と一言で言ってもその言葉だけでは非常にわかりにくいのですが、一体マーケティング脳というのはどのようなものなのでしょうか?

佐藤氏:
マーケティングとは簡単に言えば売るための活動ですが、売る相手として、その逆サイドには、買う方がいるわけです。ですから、買い物をするということ自体がマーケティングの裏側なのです。そう考えると、自分の購買行動からマーケティングが学べるのです。そしてその学びを自分のビジネスに応用していく習慣をつけることを私はマーケティング脳と定義しています。

また、マーケティング脳とは『売る側に立つと買う側にとって当たり前のことがみえなくなる』という状況を防ぐツールとも言えます。マーケティング戦略って多くは会議室で作られますが、商品の購入っていうのは現場で起きているんです。マーケティング脳っていうのは、その現場で起こっているマーケティングを察知して自分のビジネスに応用していく能力のことなんです。ただ注意しなければいけないのは現場の実践だけを積んでもマーケティング脳は育成されないんです。

ガイド:
と申しますと?

佐藤氏:
マーケティング脳で大事なのは理論と実践の両方なんです。たとえば、私が良く利用しているフレンチレストランは記念日に行くとフランス語のお祝いのメッセージと共に写真を撮ってくれて、帰りに高価なものではないですが記念品をくれるんですよ。このサービスに感動してまた行こうというようになるのですが、「なぜそのようなサービスでなくて割引ではだめなのか?」というところからマーケティング脳が働き始めます。

記念品のサービスは金額にすると数百円ですから、料理代金の2%ほどにしかならない。記念日の最後に、「本日はお二人の結婚記念日ですので、2%割引しておきます」と言われてもちっとも嬉しくない。そんなことは期待していないんですね。でも、数百円の記念品なり、ワインのミニボトルをもらうと非常に嬉しいのです。このようなレストランが記念品サービスをするという背景には、『高額商品を販売した場合には記念品などのプレゼントをすると効果がある』という、シルバーライニングと呼ばれる理論があるわけです。

ですから、そういう理論の背景があれば、家や車などの高額商品を販売したときに記念品を贈呈するという応用ができる。理論的な背景がなければ、100円、200円の低額な商品でも記念品をあげればいいのではないかという勘違いを起こしてしまう。このような理論の裏づけがあれば現場でマーケティングの事象を体験したときにこれは自分のビジネスに応用できるとか、できないとかいうのを瞬時に判断することができるようになるんです。

ガイド:
なるほど、マーケティング脳というのは身の回りのマーケティングの事例を自身のビジネスに応用できないかと考えるだけでなく、マーケティングの基礎理論を身につけていて初めて効果を発揮するものになる訳ですね。

それでは、次ページでマーケティング脳の身につけ方について語っていただきましょう!