営業のノウハウ/営業の商談・ヒアリング

営業マンの心理学1 連合の法則(2ページ目)

できる営業マンになるには、お客さんの心の動きを理解する力が欠かせません。そこで今回から、「営業心理学講座」を始めたいと思います。第一回目は「連合の法則」です。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

営業マンと商品はセット!?


「連合の法則」とは、「本来はまったく別のものを、結びつけて見てしまう心理法則」のことを言います。

わかりやすいのがテレビCM。

好きなタレントがある商品のCMに出ていると、本当はタレントと商品はまったくの別物であるはずなのに、なぜか結びついてしまって、商品にまで好印象を抱いてしまうということってありますよね。

これが「連合の法則」。
だからスポンサーは高感度No.1のタレントを、競ってCMに起用しようとするわけです。

この「連合の法則」は、営業マンと商品の間でも起きています。
営業マンと商品はまったくの別物であるはずなのに、お客さんは営業マンと商品をセットで見ているのです。

みなさんもお客さんの立場になったときに、そうした心理状態になったことがあるのではないでしょうか。

例えばスーツを買いにいったときに、販売員の対応がいいと、売られているスーツまで質の良いものに見えたことはありませんか。

また生命保険の営業を受けているときなどに、営業マンが頼りないと、商品まで頼りなく感じたことはなかったでしょうか。

つまりお客さん心理としては、営業マンに好印象を抱くと、商品まで素敵なものに見えてきます。逆に営業マンに不信感を持つと、商品まで悪く見えてしまうのです。

これって考えてみたら、怖い事実ですよね。

お客さんが「どうも商品が今ひとつインパクトに欠けるんだよね」と言って、契約が成立しなかったとします。

でも「今ひとつインパクトに欠ける」のは、商品ではなくて、営業マンの方かもしれないわけですから。

このことがよくわかっている営業マンは、商品の魅力をお客さんにわかってもらうだけではなく、自分自身にも好印象を持ってもらうように努力することを怠りません。
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