お客さんと接する時間量は適切? |
先日のPresident誌(2007.7.30号)で、「売れる理由、売れない理由」という特集をしていました。当誌の独自の調査がなされていたのですが、そこで1つ衝撃的なデータがありました。
それは、『営業マンは「勤務時間の10%」しか営業していない』というもの。
1日10時間勤務するとして、「本来の営業時間」には、たった1時間しか使っていない、ということなのです。
では、残りの9時間は何に要しているのか? 一言で言えば、事務処理や日報記入などの社内作業に多くを費やしているらしいのです。
営業マンの成果は、お客さんとの総接触時間に比例する、と言われています。上記のデータにあるような『訪問時間の少なさ』では、多くの企業が「営業マンがなかなか思うような成果を上げてくれない」と嘆くのもある意味当たり前。
やっぱり営業は、『お客さんと会ってナンボ』の世界。頑張って少しでも時間を作って、お客さんへの訪問件数を増やすべきなんです。ただし、この「時間をつくる」のが意外と難しい。以下にそのためのコツをご紹介しましょう。
行動記録をつける
行動を変えるためには、まずは現状認識からスタートです。この1週間の行動記録をつけてみましょう。営業に限らず、ビジネスパーソンは『1週間』をベースに計画し、行動していることが多いので、分析にはちょうどいい期間です。
その際の注意点が2つあります。まず第一に、「出来る限り、細かくつける」こと。「今日一日は、お客さんの訪問に1時間半、打ち合わせに3時間、あとは社内作業かな?」といった大雑把なものはNGです。「○○時××分から◆◆時△△分まで、■■■をして、・・・」という感じで、できれば10分単位で、具体的に行った行動を細かくつけましょう。
もう1つの注意点は、行動記録を意識しすぎて、いつもと違いすぎる行動を取らないこと。頑張ること自体は、すごくいいのですが、それでは「本当の日常」が見えなくなるので、分析結果がおかしくなります。
改善行動を考える
その上で、分析です。 まずは、各行動をいくつかの領域に分類してみましょう。『顧客訪問』『アポ取り』『社内会議』『日報記入』・・・、と言った少しざっくりとした分け方でいいでしょう。
その上で、注目いただきたいのは、2つ。
1つは、バランス。どこに偏りが大きいでしょうか?理想とする『バランス』と比較してみると、いろんな発見があると思います。
残る1つは、空白時間の多さです。誰だって必ず「何をしていたのか分からない時間」や「これといって何も生産的なことをしていない時間」、いわゆる「空白時間」はあるものです。
その時間の多さにおそらく驚くのではないでしょうか?この「空白時間」こそ、すぐに改善できる時間なのです。