「この営業マンは、なんか冴えないなあ」と思われないために |
「この営業マンは信頼できそうかな」
「これからも付き合っていけそうかな」
ということを、営業マンの様子を見ながらチェックしているのです。
このときポイントになるのが、外見です。初対面の商談では、そんなに深い話ができるわけではありません。
「見た目ではなくて、人間的な中身で自分の良さの判断してもらおう!」と思ったって、それは無理。
なにしろ初対面では、極論するなら見た目以外に判断する材料がないのですから。しかも怖いのは、「この営業マンは、なんか冴えないなあ」といった印象を一度相手に与えてしまうと、それをくつがえすのは簡単ではないということです。営業マンとしては、お客さんから好印象や信頼感を得るために、外見力を高めることがすごく重要になります。
私が外見力の大切さに気がついたのは、私自身が若い頃に外見で損をしていたからです。私が働いてきた業界は、「知識や経験が豊富で、安心感を感じさせてくれる営業マン」が求められる傾向がありました。
ところが20代の頃の私は、当然ですが外見は「働きはじめて数年経ったばかりの若者」にしか見えませんでした。これで私はずいぶん損をしました。自分がどんなに説得力のある話をしていたとしても、相手が自分を軽く見ている様子が、びしびし伝わってきたからです。
そこで30歳になったばかりの頃、私は思いきって口ひげを生やし、ちょっとゆったり目のダブルのスーツを着ることにしました。そうやって「経験豊富で一家言を持った人物」を演出しようと思ったのです。
効果はてきめん。お客さんの私に対する態度が、以前とはまったく変わってきました。私がお客さんに話す内容自体は、まったく変化がないにもかかわらずです。いかに外見が大事か、わかっていただけたでしょうか。
そこで今回は、外見力を高めるポイントについてお話ししましょう。