事例を使った営業の4つの効果を |
営業という仕事を、非常にシンプルに表現するとしたら、こんな感じでしょう。
『お客さんの抱える問題に対する解決策を提示することで、自社の商品を売る』
だとすると、営業マンはお客さんの問題点を明確にし、自社商品がそれに対する解決策になることを証明してみせることが必要となってくる。でも、そのあたりは表現が非常にセンシティブなところです。
営業マンも人間ですから、言いにくいことは言いにくいものです。
「御社にはこんな問題があるんじゃないですか?!」
「当社の商品はこんなにすばらしいです!」
といった言い方はやはり、しにくい。言いにくい。そうではありませんか?
そんな風に、いいにくいことをうまく伝えるのに有効なのが事例営業というワザです。事例というものが持つ4つの特性をご紹介しましょう。
実績のある会社なんだな
「うちの会社は信頼のおける会社なんです!」といったことを、いくら声高らかに述べようとも、あまり意味をなしません。だれで言えることですから。では、どのようにして、その信頼を立証したらよいのでしょうか。
ズバリ、会社の信頼を示すには、「これだけのお客から信頼されています」というのを見せるのが一番です。
ここで重要なのが、そのお客の量と質。量で言えば、「これまで○○社の企業様に喜んでいただいています」なんて言い方。質でいうと、有名人・有名企業のお客がいるというのが効果的。「○○様、ご愛用」といった感じ。
うちもそういう問題があるんだよ
「○○社さんでは、これこれこういう問題がありました。それに対して、こういったかたちでお手伝いさせていただきました」
といった言い方をすると、お客さんとしては、「あ、まさにうちと同じ状況だ」と感じてくれるかもしれません。
こういった言い方をすると、お客さんの問題点を営業マンが直接的に指摘する必要がありません。言いにくいこともないでしょう。
それにあたって重要なのは、その事例のなかでの状況を詳しく、ありありと描いてやることです。お客さんが、自分と同じ状況だということをよりイメージできる環境をつくってあげることです。