■ 開いた質問と閉じた質問
聞き上手は質問上手でもあります。
相手が話したいことを引き出すため必要なのが「質問」のスキルです。質問は、分からないこと問いただすために使うのではなく、相手が話したいことを話しやすくするために使います。
質問には「閉じた質問」と「開いた質問」があります。
「閉じた質問」とは、答えが限定される質問です。
「来週の月曜は空いてますか?」
→答えは「はい」か「いいえ」
「中華とイタリアンならどっちが好き?」
→答えは「中華」か「イタリアン」
このように、限定された選択肢の中から、ひとつを選んで答えるのが「閉じた質問」です。「閉じた質問」は、答えやすいのが特徴です。
それに対して、「開いた質問」とは、答えが限定されていない質問です。
「将来の夢は何?」
→答えは「海外に別荘を建てること」などさまざま
「昨日の商談はどうだった?」
→答えは「いい感触で見込ありそうです」などさまざま
このように、自由に答えることができる質問が「開いた質問」です。「開いた質問」は、自由な返答によって会話が広がっていくのが特徴です。
「閉じた質問」と「開いた質問」を使い分けると、相手が話しやすいようにすることができます。
Aさん 「先週行った飲み屋どうだった?」(開いた質問)
Bさん 「うん。なかなか雰囲気よかったよ。」
Aさん 「高かった?安かった?」(閉じた質問)
Bさん 「わりと安かったかな。」
Aさん 「料理は何が一番おいしかった?」(閉じた質問)
Bさん 「アジアン生春巻きっていうのがおいしかったよ。」
Aさん 「へぇ、どんな料理なの?」(開いた質問)
Bさん 「鶏肉の唐揚げと野菜が・・・」
質問は「開いた質問」からはじめるのが基本です。相手が「開いた質問」に答えにくそうにしていたら、「閉じた質問」をして答えやすくしてあげます。「閉じた質問」で話の方向が見えてきたら、また「開いた質問」をするわけです。
「閉じた質問」ばかりをくり返すと、聞き手は詰問されているように感じてしまいます。「閉じた質問」の後には「開いた質問」をするようにしましょう。
■ 【特集】人間関係をよくする「聞く技術」 |
第1のスキル うなずきとあいづち |
第2のスキル オウム返し |
第3のスキル 開いた質問と閉じた質問 |
第4のスキル 受容と共感 |