お客さんとの良い関係のつくりかた |
以前、とある有名コンサルタントに「関西人であること自体がうらやましい」と言われたことがあります。
「儲かりまっか~?」「ぼちぼちでんな~」が挨拶になるほど、商売に精通したのが関西だという印象が、巷ではまだまだ強いのでしょう。
実際に、ナニワ商人といえば、面の皮があつくてずうずうしいにも関わらず、なにかそれが愛嬌で許されてしまうというイメージがあるようです。
でも実際のところ、本当にそうなのでしょうか?
ナニワ商人の真髄とは?
そんなところを掘り返してみて、『あなたがお客から愛されるために気をつけること』をチェックしてみましょう。
「つかみはOK!」はどこまで可能か?
「関西人の方はいいですよね。すぐお客さんと仲良くなれて」という方はたくさんいます。たしかにそういう方々はお客さんとの心理的距離を縮めるのに苦労されているようです。
しかし、そういう方の多くが誤解されているのが、
「関西人はお客さんとの心理的距離を一気に縮めることができる」と思っているところです。
一瞬でハートをググッとつかんでしまい、まるで子供のころからの友人であるかのような間柄になってしまう。……いやいや、そんなことはムリです。
人には心理的なコンフォートゾーンというものが存在します。例えば非常にプライベートな質問をぶつけられるなど、そのコンフォートゾーンよりも踏み込まれると、不快感を持ちます。
「なんだ、ずうずうしい奴だ」と。
「関西人=ずうずうしい」は間違い
本当にレベルの高いコミュニケーターはそんな失敗はしません。
相手からマイナスの印象を持たれないギリギリのラインを見極めて、それより先の領域を侵しません。
お客さんと仲良くなれないという人は、この距離が遠すぎる。
ずうずうしいとお客さんに思われる人は、この距離が近すぎる。
このあたりの、相手によって「どこまで近づいても大丈夫か?」を見極める力、言い換えれば『距離感』を持っているということが、真のナニワ商人の力だと言えるのです。