『感動のプレゼン』をするためのコツ
泣けるプレゼンのこつとは?
うまく感動を与えられないという試行錯誤の中、トライアンドエラーを繰り返し、また様々な講演家の話を聞きながら研究するなかで、少しずつそのコツのようなものを見出していきました。
そこで今回は、私自身が気をつけている、たったひとつのコツについてお話したいと思います。
複数の感情に訴えろ!
まず結論を言ってしまうと『複数の感情に訴えろ!』ということです。泣ける話をするならば、泣ける話の前にあえてクスッと笑える話をする。スカッと爽快になる話の直前には、あえて心がモヤモヤする話をもってくる。そのギャップがより心を動かしてくれると、僕は感じています。アニメでいえば「One Piece」や「銀魂」などは、笑えるシーンと泣かせるシーンの両方を織り交ぜながら話が進んでいきますよね。以前「銀魂」の作者さんが「笑えるシーンは泣けるシーンを引き立てるために、泣けるシーンは笑えるシーンを盛り上げるために書いている」といった旨のコメントをしているのを聞いたことがあります。それを聞いて、なるほどと思いました。
複雑な感情が胸を打つ
複数の感情を組み合わせるもう1つの狙いは『複雑化』です。複雑に入り組んだ感情が、心を揺り動かしやすいという仮説を私は持っているんですよね。たとえば高校野球をとってみましょう。両校ともにこれまで努力してきた様子がテレビでは紹介されますよね。それを見て、応援している学校が勝った時でも「応援している高校が勝ってうれしい!」という思いだけでなく「相手チームが負けてかわいそう」という気持ちも同時に沸き起こってきます。その入り混じった感情は、相手チームについて全くしらない状態で勝つよりも、深い思いになりませんか?
ウルトラマンの怪獣が、実は地球を襲わなければならない事情があったとしたら、ストーリーは複雑化しますよね。シンプルな感情と複雑な感情の差は、昔の携帯での着メロと最近の携帯での着音の差に近いものを感じます。
この「心を揺り動かす話」については、またどこかのタイミングで具体的な話を書きたいと思います。
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