ビジネスマナーチェック!こんな応対は正解or 不正解?
電話応対で大切なことは、「必要なことを過不足なく伝え、そして聞き取ることができるかどうか」
Q1.
お客様が訪問されました。応接室にお通しする際、お客様に後姿を見せるなんてもってのほか。お客様の後を控えめに歩きました。
Q2.
会議室で接客中の上司に「急用」だという電話が入りました。急いで会議室に向かい、上司に向かって「急用なので、早く電話に出てください!」と大きな声で知らせました。
【電話の応対編】
Q3
有給休暇を取って新婚旅行に出かけている先輩の高橋さんに、取引先から電話が。「ただいま高橋は、新婚旅行中でして・・・。出社しましたら、お電話を差しあげるように伝えます」と話しました。
Q4.
「後藤さんは、いつ出張から戻られますか?」と取引先の方からの電話に「後藤は、来週水曜日には、戻ります」と答えました。
Q5.
営業の堀さんが不在にしている間に、彼あてにお客様から電話がありました。話をうかがうと、「大至急」連絡を取りたいとのこと。お困りの様子だったので、堀さんの携帯電話の番号を教えて差しあげました。
Q6.
通話中、電話の相手の声が聞き取れません。「声が小さくて、聞こえないようなのです。もう少し大きな声でお願いできますか?」と言いました。
【名刺の受渡し編】
頭ではわかっていても、その場になると受渡しだけで精一杯ということ、よくあります。
頂いた名刺をすぐにしまわずに、テーブルの上に並べました。
Q8.
上司と一緒に取引先を訪問。名刺交換の際、先方の方が上司よりも先に自分に名刺を渡そうとしたので、断っては失礼と思い、そのまま受け取りました。
Q9.
名刺交換のあと、お会いしたことを忘れないように打ち合わせの席につくなり、今日の日付を書き込みました。
Q10.
会社のイベントで、大勢の方と名刺交換をしているうちに、名刺がなくなってしまいました。名刺を切らしてしまったことをお詫びしながら、相手の方の名刺はいただいておき、後日あらためて自分の名刺を郵送しました。
Q11.
珍しいお名前の方の名刺をいただきました。でも、名刺はその方の顔。あまりジロジロと名刺を見るのは失礼なので、お名前の読み方もはっきりわからないまま、名刺入れに大事にしまいました。
訪問・接遇・社内マナー
電車の線を乗り間違えた! 渋滞でタクシーが進まない! など、思わぬアクシデントに見舞われることも
Q12.
打ち合わせに他社を訪問する日。でも電車に乗り遅れて、約束の時間に遅れそう! 先方に電話をして、遅れる旨の連絡をしている時間がもったいない。とにかく急ごう。
Q13.
冬の寒い日、取引企業を訪問。寒いのでコートを着たまま、受付に直行。担当者が迎えに来てくれるまでの間に、ゆっくりコートを脱ぎました。
【接遇マナー】
Q14.
応接室でお待ちいただいているお客様にお茶をお出しすることに。お客様は、2人。どちらが上司の方かわからなかったので、年上に思えた方に先にお茶をお出ししました。
Q15.
斉藤課長あてにアポイントなしの来客が。課長の姿は、さきほど見かけたので、社内にはいるはず。「斉藤でございますね。ただ今呼んで参りますので少々お待ちください」と応対しました。
Q16.
打ち合わせが行われている応接室へお茶を出すことに。この応接室にはサイドテーブルが無いので、昔レストランでアルバイトをしていた経験をいかして、お盆を片手に持ち、もう片方の手でお茶を出しました。
良かれと思って判断したことで大目玉!なんてことも、時々あります。
営業から先輩が帰社。「ご苦労様です」と言って労をねぎらいました。
Q18.
課長からの指示で、今日の午後一で必要な会議書類を作成中。部長から「急ぎなんだ。この下書きを清書してくれないか」と頼まれました。課長と部長であれば、やはり部長からの指示を優先と判断。すぐに部長からの仕事にとりかかりました。
Q19.
会社で行われるイベントのお知らせを郵送するため、大量の宛名書きをしなくてはなりません。「株式会社」といちいち書いていると時間がかかるので、(株)と略して書きました。
Q20.
上司の指示を受けるときは、いちいちメモなどに書き留めるのは失礼になるので、暗記するようにしています。
今までの記事を振り返り確認してみよう
【応対編】お客様への対応は、臨機応変に。でももちろん、基本を抑えた上で。
お客様の後ろを歩いたのでは、お客様はどちらに進んでいいのかわかりません。お客様の少し斜め前をときどき振り返りながら、お客様のペースに合わせて、先導するのが基本です。
【関連記事】お客様を迎える時の心遣い…来客対応のビジネスマナー
A2.不正解
どんなに「急ぎ」だといわれても、来客中に何か伝言を入れる時には、メモに書いて、そっと渡すようにすること。伝言の内容が社外秘であったり、お客様には知らせてはいけない内容かも知れず、内容にかかわらず、メモ書きを渡すようにします。
【電話の応対編】
A3.不正解
どうして休んでいるのか、または席をはずしているのか(「ただ今、トイレに行っています」など)の具体的な理由や内容を伝える必要はありません。風邪で休んでいても、「高橋は、本日お休みを頂いております」で十分です。
A4.不正解
あなたが、もしくは先方が曜日を勘違いしていることもあります。必ず、「来週の○日水曜日」と具体的に伝えます。場合によっては、出張から戻るのは「○日水曜日」でも、出社は翌日の場合もあります。出張から戻る日よりも出社日をきちんと伝えることが必要です。
A5.不正解
相手がたとえどんなに急いでいても、携帯電話の番号を勝手に第三者に教えるのはNGです。その方の連絡先を聞き、あなたが営業担当者に連絡をいれ、営業担当者から、先方に連絡を入れてもらうようにします。
A6.不正解
「相手の声が小さい」という風な言い方は決してしません。相手が悪いのではなく、電話の調子が悪いか周囲が騒がしいので「聞こえにくい」という表現をすることが鉄則です。その際も、「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」+「お電話が少し遠いようです」という風に伝えます。
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【名刺の受渡し編】
自分の名刺が渡した相手にどのように扱われているかを想像したら、ぞんざいな扱いはできないですよね。
名刺は、相手の名前をきちんと覚えてから、名刺入れにしまいます。先方が複数であれば、座っている順番に名刺を並べて、名前や役職を間違えないようにしながら、会話をします。商談や打ち合わせが終わった後、くれぐれもいただいた名刺を置いてくることのないように。
A8.不正解
その人は、なぜあなたから先に名刺を渡そうとしたのでしょうか。あなたの立っている位置に問題はありませんでしたか? 名刺交換が始まりそうになった時、上司の後ろに控え目に立っていれば、あなたから渡されることはないはずですね。
A9.不正解
名刺は、その方の顔です。もらった名刺に記載のない、携帯電話の番号やメールのアドレスを教えてもらったら、その場で書き込んでも問題ありませんが、その場は、何も書き込みません。ただしお客様が帰られてから、あるいは自分の会社に戻ってから、お会いした日付やその他必要な情報を書き込むのは構いません。
A10.正解
名刺は常に多めに持っていたいもの。でも、相手がかなりの大人数となると、切れてしまうこともありますね。そんな時は、先方の名刺をいただきながら「あいにく、名刺を切らしてしまいまして。失礼いたします」などとお詫びの言葉を添えます。後日、詫び状を添えて郵送しましょう。
A11.不正解
ジロジロ見るというよりは、じっくり拝見するのは失礼でも何でもありません。また、相手の名前の読み方が分からない場合は、「珍しいお名前ですね、なんとお読みするのですか?」と聞くことは全く問題ありません。黙って名刺入れに入れるほうが、「あなたに関心はない」と言っているようで、そちらの方が失礼です。
【関連記事】【名刺交換のマナー】渡し方・受け取り方や複数人いる場合の方法とは
20問中、正解したのは何問?
【訪問の際のマナー】会社を出るのも、連絡を入れるのも、必ず「早めに」が大事です。
早めに出ても、いろいろなアクシデントが起こります。約束の時間に間に合いそうにない時には、とにかく約束の時間前までに連絡を入れるようにします。あとどれくらいで到着するという予想も伝えておけば、相手もイライラしないで済みますし、その間の時間を有効に使えます。到着したら、あらためてお詫びすること。
【関連記事】時間のマナー
A13.不正解
訪問先では玄関に入る前にコートを脱ぐのが礼儀です。訪問先の人と会話を交わす時には、受付を済ます前にコート類は脱いでおきましょう。
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【接遇マナー】
A14.不正解
どちらの方の役職が上かどうかは、見た目や年齢だけでは判断できません。年下の人が上司と言う場合も多々あります。上座に座っている方からお出しすれば間違いありません。
A15.不正解
アポイントなしので訪問があった場合、担当者がいる・いないに関しては、すぐに答えないようにします。まず、その方の名前と用件を確認をし、担当者本人や上司の指示に従うようにしましょう。勝手な判断はしてはいけません。
A16.不正解
応接室にサイドテーブルがあれば、お盆を一旦置いて、お茶をお出ししますが、置く場所がない場合は、テーブルの下座部分にお盆を置き、必ず両手でお出しするようにします。
【関連記事】お客様を迎える時の心遣い…来客対応のビジネスマナー
【社内マナー】
仕事での失敗は、「慣れ」が原因になっていることも多いもの。指示の内容は、きちんと理解して。
「ご苦労様」は目上から目下に使う言葉、決して目上の人には使いません。目上の人に声をかけるとしたら「お疲れ様です」と言います。
【関連記事】拝見させていただくはOK?間違いやすい敬語・言葉遣い
A18.不正解
2人の上司から依頼された仕事の場合は、優先順位は自分で決めず、部長に今とりかかっている仕事の状況を伝え、判断を仰ぎます。自分で勝手に判断して引き受けてしまうと、結局、両方の仕事が時間通りに終わらない、内容が中途半端、さらにあなたは信用をなくすという最悪の状況になってしまいます。
A19.不正解
株式会社は、会社名の一部ですから、封筒の宛名などの場合には、略すことは大変失礼になります。会社によっては、株式会社が社名の前か後かが分からないことがありますが、会社のHPで調べることもできますし、先方にうかがって確認することもできるはず。略したり、適当に書くなど、手を抜くことが一番の失礼にあたります。
A20.不正解
メモを取らないほうが失礼です。どんな内容でも、メモを取り、さらに復唱するようにします。これであなたがきちんと指示の内容を理解していることが相手に伝わりますし、あなたも指示の内容をきちんと把握でき、ミスや誤解を防ぐことができ、双方にとって安心です。
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いかがでしたか? ビジネスマナーは、四角四面のものではなく、状況や相手に応じて臨機応変に対応することが大切です。自信を持つためには、経験を積むしかありません。「ビジネスマナーに自信がない・・・・・・」という人は、電話応対やお客様への接遇など、自分から積極的に経験を積むようにしてみてください。
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