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“会話泥棒”から足を洗う方法(2ページ目)

相手の話を聴いていたのに、気づいたら自分が相手の話を奪って話していた……。そんな“会話泥棒”をついついやってしまっていませんか? そこから足を洗う方法を教えます!

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

「意識の矢印」を相手に向けよう!


会話泥棒をしてしまう人の多くは、相手の話をしっかり聴こう、理解しようとしている人です。その思いの強さが「意識の矢印」を自分自身に強く向けてしまい、結果として、相手の話を聴けなくなるという皮肉な結果になってしまうのです。

この会話泥棒から足を洗うには、「意識の矢印」を自分自身にではなく、相手に向けること。つまり、相手の言葉の奥にある体験・知識に向けていくのです。理解しようというのではなく、ただただ相手に向かって自分の好奇心を開いていくのです。

下の図をご覧ください。相手が話した言葉だけでわかったつもりになるのではなく、相手の言葉の奥にある体験・知識に好奇心を開いていくのです。


説教好きも会話泥棒の変種


「人の話を盗むなんてことはしませんよ」

そんな風に思っているあなたも、仕事でメンバーと話をしているときに、相手の話を聴くのもそこそこにアドバイスや意見を出してしまっていませんか? アドバイスや意見を言うのも、実は会話泥棒とメカニズムは同じなのです。

この場合、「意識の矢印」が自分自身の記憶・体験に向いて、自分の体験からの意見やアドバイスを話してしまうわけです。

この「意識の矢印」を相手に向けて話を聴くことが、相手の話を本当に聴くための大きな鍵となります。いくら黙って相手の話を聴いていたとしても、自分に「意識の矢印」が向いた状態だと、相手の話を本当には聴いていないことになってしまいます。

「意識の矢印」をコントロールして、聴き上手になりましょう!

【参考書籍】
■『絶妙な「聞き方」の技術』(宇都出雅巳著 明日香出版社)

【関連サイト】
■「「上司の悩み」解決シリーズ 3――シンプルな質問ができません……」
■「「上司の悩み」解決シリーズ1――「部下に意見したい」病を治す!」
■「人の話を聴く」
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