コーチング/人材育成・組織作り

平尾誠二さんの「気づかせて育てる」

コーチングの元をたどれば、スポーツのコーチング。そのスポーツの世界でもコーチのあり方に大きな変化が起きています。元ラグビー日本代表監督の平尾誠二さんが語る「気づかせて育てる」コーチングをご紹介します。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド


コーチングの元をたどれば、スポーツのコーチング。そのスポーツの世界でもコーチのあり方、やり方に大きな変化が起きています。元ラグビー日本代表監督の平尾誠二さんが語る「気づかせて育てる」コーチングをご紹介します。

《CONTENTS》●「教えて育てる」から、「気づかせて育てる」へ(1P目)●今なぜ、ほめることが大事なのか?(1P目)●今なぜ、技術を教えることが重要でなくなったのか?(2P目)●今なぜ、失敗することが大事なのか?(2P目)●アドバイスするなら、この3原則を守れ!(3P目)●コーチングは相対的なもの(3P目)


「教えて育てる」から、「気づかせて育てる」へ

2005年12月、東京都内で平尾誠二さんの「気づかせて育てる」をテーマにした講演(主催・株式会社ノビテク・ノビテク倶楽部主催)が行われました。

平尾誠二さんは、ラグビーにおいて高校、大学、社会人のすべてで日本一を経験したスタープレーヤーであり、名キャプテン。そして、ラグビー日本代表監督を務めるなど数多くの指導経験を持ち、リーダーシップ、コーチングについて積極的に発言されています。

コーチングで重要なことは何かというと、その選手がいかに前向きに取り組んでいけるか、意欲をどうつけてやるかなど、メンタルの部分にかかわってくると思います」(『キリカエ力は指導力-常識も理屈も吹っ飛ぶコーチング』 平尾誠二監修 梧桐書院刊

その講演内容はスポーツにおけるコーチング体験に基づいていますが、ビジネスにおけるコーチングにも大変参考になるものでした。その講演の一部をご紹介しながら、コーチング・マネジメントについて考えていきます。

今なぜ、ほめることが大事なのか?

平尾さんは「最近の若い人は“反発係数”が低くなってきた」と言います。

「反発係数」とは、何か言われたときに「くそっ!」と思い、反発してくるエネルギーを決めるもの。例えば、「そんなプレーをするのなら、もう明日から来るな!」と厳しく言われた場合、昔と今では全く反応が違うといいます。

昔なら、「今に見返してやる!」とばかり、これまで以上に練習に打ち込むのが普通だったのに対し、今では、本当に練習に来なくなる場合があるといいます。これはビジネスの現場でも同じように感じておられるかもしれません。

このように、昔ながらのやり方では通用しなくなってきています。単なる厳しさだけでは、人は動かなくなってきているのです。できていることに焦点を当ててほめたり、必ずできる範囲のことをアドバイスしたりすることが必要となってきているのです。

今必要なのは、教えるのではなく失敗させること 次ページへ>>
1963 年(昭和38年)、京都府生まれ。伏見工業高校3年時に、全国高校ラグビー大会で優勝。同志社大学では全国大学選手権3連覇を果たす。神戸製鋼では、全国社会人大会、日本選手権大会で7連覇を達成。1997(平成9)年、史上最年少のラグビー日本代表監督に就任。現在、神戸製鋼コベルコスティーラーズGM、日本ラグビー協会理事、スポーツNPO「SCIX」理事長
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