多くの企業で普及が進む「目標管理制度」。しかし、本来の意味である「目標による管理」ではなく、旧来のノルマ管理の延長の「目標の管理」にとどまっているのが現状です。「目標による管理」に移行し、部下が100%の力を発揮するための2つのコツをご紹介します

《CONTENTS》●「目標を管理」していませんか?(1P目)●目標管理とは「目標による管理」(1P目)●「目標」ではなく「部下」に焦点を当てる(2P目)●目標は結果・行動・部下自身の3点を押さえよう(2P目)


「目標を管理」していませんか?

「目標管理」とは「上司が部下の目標を管理する」ことと誤解していませんか?
年功序列から成果主義への流れの中で、導入が進んできた「目標管理制度」。あなたの企業でも、四半期や半期、年度ごとに部下と上司が面談時間を持って、目標を設定したり、目標の進捗状況を確認することが行われているかもしれません。

さて、それでは、目標管理制度がどれぐらい機能していますか? もしかして次のような面談に行っていないでしょうか?

上司:「今年度の目標の達成状況だけど、どうだ? 半年前に設定した目標管理シートを見てみると……」
部下:「売上目標はほぼ達成できると思いますが、新規開拓件数は目標の半分になりそうです。」
上司:「まあそれは仕方がないとして、売上げはもう一踏ん張りして、さらに上を目指してよ。ところで、来年度の目標だけれど、これぐらいで(目標数字を指差しながら)どうだろう?」
部下:「はあ……。なんとかがんばってみたいと思いますが、競争も激しくなっていますし。」
上司:「そこをなんとかがんばってくれよ。君ももう5年目なんだから。そろそろチーム全体のことを考えてもらわないと」
部下:「わかりました。がんばってみます。」

さて、いかがでしょう? あなたの面談がこんなふうになっているとしたら、目標管理はうまく機能しているとはいえません。なぜなら、「目標による管理」ではなく、「目標を管理」しているからです。

目標管理とは「目標による管理」

「目標管理制度」。これはアメリカから入ってきた考え方で、「MBO」と略されることもありますが、もともとは「Management by Objective」、つまり「目標による管理」という意味です。そして、管理するのは誰だと思いますか? 

上司ではありません。部下なのです。

目標管理とは、本来、部下が自分の仕事を目標を使って自己統制することなのです。上司が部下の目標をノルマとして締め付けることではありません。目標管理における上司の役割は、部下が自己統制するために役立つ目標設定や、その自己統制をサポートすることなのです。

おそらく多くの上司は、これまでは自らが「目標を管理」していたことに気づいたでしょう。そして、部下が「目標による管理」をできるようにサポートするといっても、どうしていいのか見当もつかないのではないでしょうか?

それでは、そんなあなたに、本来の目標管理、「目標による管理」を実現するための2つのコツをお伝えしましょう。

コツは焦点を当てる方向を変えること 次ページへ>>