コーチング/人材育成・組織作り

幕末の動乱を駆け抜けた男の考え方・行動に学ぶ 男も女も惚れる龍馬流・夢想術(2ページ目)

今も根強い人気を誇る坂本龍馬。薩長同盟の成立のほか、日本最初の商社を設立するなどビジネスの世界でも活躍しました。龍馬の思考・行動パターンを学び、現代のビジネスに生かしていきましょう。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

日立と松下、三井と住友が手を組む時代

合従連衡・アライアンスの時代
今月の7日(2005年2月7日)、日立製作所と松下電器産業が、プラズマディスプレイ事業において、包括的な協業で合意したことを発表しました。開発、生産、マーケティング、知的財産権の4分野にまたがる幅広い協力関係です。

こういった“合従連衡”、“アライアンス”はビジネス社会の中で、世界的な大きな流れとなっています。特に最近では、系列も違い、これまで激しい競争を繰り広げてきたライバル企業が、突然、手を結ぶことが見られるようになってきました。例えば、三井住友銀行をはじめ、多くの住友系企業と三井系企業が合併・統合しています。

国際的な競争が激化するなかで、協業、合併によるコスト削減や企業体力の強化は当然の選択かもしれません。しかし、薩摩と長州が藩同士の対抗意識からなかなか抜けられなかったように、日立、松下など当事者企業には多くの困難があったことでしょう。そこには現代の“龍馬”たちの存在と努力があったと思います。

そして、日立・松下にしても、これからが本番です。薩摩・長州の場合、薩長同盟の立役者であった龍馬と中岡慎太郎が、明治維新を目前にして暗殺されるという不幸がありました。そして、幕府打倒後の明治新政府においては、薩摩閥、長州閥といった藩をひきずった派閥が強い力を持つことになりました。協業合意、合併・統合後においても、一段と大きな視点に立つ“龍馬”の活躍が欠かせないのです。

デキる男は“龍馬”である

日立と松下の協業や、企業同士の合併・統合の話で、「俺には関係ないや」と思われた方がいるかもしれません。でもこれは、同じ会社の中でもいえることです。あなたの会社の中をみてください。本社と支社、支社同士、事業部同士、部署同士、チーム同士。そこには“同盟”がありますか? 協業が起こっていますか? 

もうお分かりのように、同じ会社といえども、必ずしもうまくいっているとは限りません。自部署の利害にこだわるあまり、うまくいっていない例をすぐに挙げることができるでしょう。あなたの部署はどうですか? あなた自身はそこにどうかかわっているでしょう?

今度は、あなたの周りの仕事がデキる人のことを思い浮かべてください。その多くの人は違う部署同士をうまく結び付けていないでしょうか? 自分や自部署の都合だけを主張するのではなく、もう一段上の立場からかかわって、違う部署ともうまく協力しながら仕事をしている人が多いことに気づくでしょう。

今、ビジネスではあらゆるところで、“龍馬”が求められているのです。

あなたが“龍馬”になるための第一歩は? 次ページへ>>
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