有能感・自己決定感を高めるのがカギ
部下は楽しく、上司は楽になる |
この理論によると、人は自己の環境を自分で処理し、効果的な変化を生み出すことができたときに有能感・自己決定感を高めます。そして、この二つの感覚が高められることによって、満足感を感じ、さらにチャレンジを行っていくのです。
ただの自由放任ではなく、部下の自由裁量に任せつつ、彼らが何らかの変化を自ら起こすことをサポートすることによって、部下は有能さ・自己決定の感覚を高め、勤勉になっていきます。その部下を見て上司はますます部下への信頼を高め、さらに任せていくという善循環を起きるのです。
上司は「運転手・ガイド・ナビゲーター」
「で、おまえはどうしたいんだ?」「上司=タクシーの運転手」であることを思い出して、部下がどこに行きたいのか? 確認することを習慣づけてみましょう。大事なのは、部下が自らの有能さや自己決定の感覚を高めていくことです。単なる自由放任ではなく、必要なサポートを行うことが重要になります。
そして、上司が担っているのは「タクシーの運転手=コーチ」の役割だけではありません。チーム全体の方向性を示していくガイドでもあり、現在の位置を知らせるナビゲーターでもあります。自分の考えや思い、さらには客観的状況を伝えることも必要です。
そんなときも、伝えたあとには必ず部下にたずねましょう。
「で、おまえはどうしたいんだ?」
【参考サイト・図書】
■『虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ』 高橋伸夫著、 日経BP社)
【関連サイト】
■「コーチングの基本を知ろう!1――教えるコーチ・教えないコーチ」
■「「あなたはだれを見ていますか?」―-見ること・見られることの力」
■「飲みに行くだけでは解決できない!――部下との距離、どう縮める?」
■「マネジメントって何だろう?」