車座が新しいアイデアを生み出す
もし、机をなくすとしたら、どんな座り方があるでしょう? さまざまなバリエーションが考えられますが、どんなふうに椅子を並べるかで、実は参加者の思考、考え方にも大きな影響が出てくるのです。例えば、下図のように椅子を円に並べてみたらどうなるでしょう?
実際にやってみるとわかりますが、この座り方はアイデアをどんどんと発想したり、ブレインストーミングするのに適しています。なぜなら、参加者同士のやりとりを増幅させる座り方だからです。
円になって座る、つまり「車座」は、上下関係をなくし、それぞれの参加者、さらにはその場で出てくるアイデアはすべて同等だという場を創りやすくします。参加者はアイデアを出したり、付け加えたり、広げたりしやすくなり、一人の参加者や一つのアイデアに集中しすぎるということも起きにくくなります。
場が変わると人が変わる
今回はいろいろなアイデアが出やすい座り方を紹介しましたが、いかがでしたか? 次回の記事では、計画を立てるのに適した座り方、問題点を見つけるのに適した座り方などを紹介します。人は場や環境から、知らず知らずのうちに大きな影響を受けています。ただ、やっかいなのは、現状の場、環境を当たり前だと思い込みがちなことです。
プライベートであれば、部屋の模様替えをする人も多いでしょう。模様替えをすることで、部屋全体の雰囲気が変わり、さらには自分自身の感情や考え方も変わることがあるでしょう。
仕事も同じです。自分を変えよう、相手を変えようと力む前に、まずは働きかけやすい場・環境を変えてみましょう。
次回記事もお楽しみに!
【参考書籍】
『「五感力」を育てる』 斎藤孝+山下柚実著 中公新書ラクレ)
『From Coach to Awakener』(Robert Dilts著 Meta Publications)
【関連サイト】
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